裏道走行のリスクと留意点

2020年1月掲載

裏道は狭い道路が多く、車の通行には適していません。しかし、渋滞を避けるために裏道を走行したり、目的地に早く到着するための「抜け道」として利用している車もみられます。裏道走行には、幹線道路とは異なるさまざまなリスクがあります。そこで今回は、裏道走行のリスクと留意点についてまとめてみました。

裏道走行に潜むリスク

裏道は車の走行に適した道路交通環境とはいえない

裏道の多くは、センターラインも歩車道の区分もなく、道幅も狭い道路です。利用者の主体も歩行者や自転車ですから、車の通行に適した道路交通環境が整備されているとは限りません。
こうした裏道を走行する場合の主なリスクをあげてみましょう。

  • 路面の道路標示によく注意しないと見過ごしてしまうような交差点(十字路や丁字路)が多い。
  • 通行している歩行者や自転車の側方を通過するときに安全な間隔がとれない。
  • 対向車があるときは、どちらかが退避しなければ通行できない。
  • 交差点だけでなく、道路に面した住宅の出入口からも歩行者や自転車の飛び出しがある。

「抜け道」の走行には、さまざまな制限がある

裏道を「抜け道」として利用するのは、裏道は交通量が少なく、信号機もほとんどないことから、幹線道路よりもスムーズで、時間的に早く走れるという思い込みがあるためと思われます。
しかし、裏道には先にあげたリスクがあり、安全に走行するにはさまざまな制限がかかります。例えば、歩行者や自転車が通行している場合は、スピードを出して走行することは困難です。歩行者や自転車がいない場合でも、小さな見通しの悪い交差点などからの歩行者や自転車の飛び出しなどに備えるには、スピードを落とす必要があります。さらに、対向車がある場合、安全にすれ違うためには一時停止か徐行を行います。
このように、裏道を「抜け道」として利用しても、思ったほどスムーズに早く走れるわけではありません。それを考えれば、「抜け道」の走行はリスクのほうが大きいといえるでしょう。

裏道走行時の留意点

裏道は基本的に生活道路であり、周辺住民のための道路ですから、裏道沿いの居住者以外の人が車で利用するのはできるだけ避けるのが望ましいといえますが、やむを得ず裏道を走行する場合は、安全をしっかりと確保した走行を心がける必要があります。
裏道走行には、大きく二つのパターンがあります。

  1. 渋滞等による迂回路として、これまで走行したことのない裏道を利用する場合
  2. 裏道を「抜け道」として日常的に利用している場合

①は、初めて走行する裏道であり、②は走り慣れた裏道といえますが、①と②では、少し留意点が異なります。

初めての裏道を走行する場合の留意点

初めての裏道を走行する場合、その道路の形状や交通環境がわかりませんから、どこにどのような危険が潜んでいるかを的確に予測することはできません。また、幹線道路のように案内標識が設置されているわけでもありませんから、どのような経路を辿れば目的地につながる道路に合流できるかわからず、カーナビに頼りがちになります。
初めて走行する裏道では、スピードを十分に落とすとともに、交差点を示す路面標示や「飛び出し注意」「通学路・速度落とせ」といった看板などにも十分に目を配り、危険を早めに察知するという姿勢で運転することが大切です。また、走行中にカーナビを注視すれば違反行為となるだけでなく、前方への注意が欠けてしまい非常に危険です。カーナビを操作するときは空地など安全な場所に停車して行う必要があります。

「抜け道」として利用している場合の留意点

裏道を日常的に「抜け道」として利用している場合、その道路の形状や交通環境、走行経路もよくわかっていますから、特に危険はないように思われますが、慣れからくる落とし穴があります。それは油断や思い込みです。
油断が生じれば、警戒感も薄れて周囲への目配りもおろそかになり、スピードも上がってくるおそれがあります。また、経験から、この十字路は飛び出しがあるが、向こうの丁字路は飛び出しはないなどと思い込みで運転してしまい、状況の変化に対応できないおそれがあります。常に、初めて走行する道路と同じ慎重さをもって走行するようにしましょう。

  • イラストの二次利用はご遠慮願います

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