紛失した車検証を再発行するには?費用や書類(理由書・委任状)の書き方も解説

2023年8月更新

車検証と車の鍵

車検証(自動車検査証)は、自動車が保安基準を満たしていることを証明する書類で、公道を運転する際は、必ず車検証を携帯しなければなりません。
車検証を紛失したまま公道を走ると、道路運送車両法違反となるため、すぐに再発行する必要があります。

本記事では、車検証を紛失した場合の再発行の手続き方法や費用、書類の記入方法などをご紹介します。
車検証を汚してしまった、破いてしまったなどの理由で再発行の手続きを行う場合も、同様の方法で再発行が可能です。

車検証の紛失時はすぐに再発行の手続きが必要

道路運送車両法第66条では、車検証について次のように定められています。

(自動車検査証の備付け等)
第六十六条 自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。

引用:道路運送車両法第66条

車検証の原本を紛失し、携帯せずに公道で車を運転すると、道路運送車両法第66条違反となり、50万円以下の罰金が科せられます。そのため、車検証を紛失した際はすぐに再発行の手続きが必要です。

車検証の再発行には、ディーラーや代行業者に依頼する方法と、自分で運輸支局や軽自動車検査協会で手続きを行う方法があります。再発行のために移動する際も、車検証を紛失した車を使用してはならないため、公共交通機関などをご利用ください。

車検証を再発行する方法

自動車検査証

車検証を再発行する方法には、2種類あります。

ディーラーや代行業者に依頼する

1つ目は、車検証再発行の代行業務を受け付けているディーラーや、専門の代行業者に依頼する方法です。

再発行の手続きを行う時間を作れない方や、引越しなどで管轄の運輸支局や軽自動車検査協会が変わっているにも関わらず、ナンバープレートの変更を行っていない方は、ディーラーや代行業者への依頼がおすすめです。

それぞれのディーラー、代行業者で定められた手数料や代行費用が発生するため、自分で運輸支局や軽自動車検査協会で手続きするよりも費用は高くなりますが、再発行にかかる手間は大幅に少なくなります。

自分で管轄の運輸支局・軽自動車検査協会で手続きする

2つ目は、自分で車検証再発行の手続きを行う方法です。

普通自動車・バイクの場合は運輸支局(陸運局)で、軽自動車の場合は軽自動車検査協会で再発行の手続きを行います。

手続きの時間は混雑状況にもよりますが、一般的に30分から1時間程度です。事前に必要な書類に記入を済ませ、誤りがなければ、よりスムーズに手続きを終えることができます。

運輸支局と軽自動車検査協会の受付は、基本的に12月29日から1月3日を除く平日で、時間は8:45〜11:45、13:00〜16:00です(地域や手続きの種類によって受付時間が異なる場合があります)。

なお、どこの運輸支局でも手続きできるわけではなく、ナンバープレートに記載のある地域を管轄する、運輸支局や軽自動車検査協会で手続きを行う必要があります。
管轄の運輸支局や軽自動車検査協会を調べるには、下記の国土交通省のホームページ、または軽自動車検査協会のホームページをご利用ください。

国土交通省・運輸支局:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000034.html
軽自動車検査協会:https://www.keikenkyo.or.jp/procedures/procedures_000134.html

車検証の再発行で必要なもの(書類・費用など)

必要な書類 軽自動車以外
(普通自動車・バイク)
軽自動車
申請書
手数料納付書・手数料(350円)
理由書 ×
本人確認書類 ×
委任状(代理申請の場合)
車検証(自動車検査証)
  • 汚れ・破れなど、き損のものがある場合
  • 手数料は2023年8月時点のものです。

申請書

申請書は、軽自動車以外(普通自動車・バイク)と軽自動車でフォーマットが異なります。誤った申請書に記入した場合は、窓口で再度記入する必要があるのでご注意ください。

申請書は、運輸支局・軽自動車検査協会の窓口か、下記のホームページから入手できます。

<軽自動車以外(普通自動車・バイク)の場合>

国土交通省:https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_gian/touroku/car_regist_saikoufu.htm

<軽自動車の車検証再発行の場合>

軽自動車検査協会:https://www.keikenkyo.or.jp/procedures/procedures_000077.html

なお、国土交通省では、申請書の印刷時には以下の点に注意するように呼びかけています。(注)

  • 用紙の種類:「コピー用紙」「普通紙」「PPC用紙」などの表示で市販されている用紙を使用
  • 用紙の大きさ:A4版(JIS規格)を選択
  • 白色度:紙の白さが80%以上のものを選択
  • 用紙の状態:しわ、濡れ、変色、めくれ、異物混入などがないものを選択
  • 印刷色:枠線や文字色などは黒で統一
  • 裏面への印字:一切禁止
  • 印刷方法:オフセット印刷、またはレーザープリントを選択(インクジェットプリンタでの印刷は非推奨)
  • 印刷時の設定:印刷時の設定画面で「実際のサイズ」を選択
  • 申請書のコピー:使用不可(必ずプリンタから直接印刷したものを使用)

申請書に記入する際は、枠から文字がはみ出さないように注意し、大きめの文字で記入してください。

手数料納付書・手数料(350円)

軽自動車以外(普通自動車・バイク)の場合は、運輸支局の窓口で手数料納付書を入手し、印紙販売窓口で再交付申請の手数料分(350円)の自動車検査登録印紙を購入します。手数料納付書に自動車検査登録印紙を貼り付けたうえで、他の必要書類と一緒に提出してください。

軽自動車の場合は、軽自動車検査協会の事務所窓口で、手数料として車検証1件につき350円を納付してください。

なお、自分で車検証再発行の手続きを行う場合の費用は、手数料の350円のみです。

理由書(軽自動車以外)

運輸支局で、軽自動車以外(普通自動車・バイク)の車検証再発行の手続きをする場合は、理由書が必要になります。理由書は、“なぜ車検証を再発行する必要があるのか”を記入する書類です。

なお、車検証が汚れた、破れてしまったなど、き損が理由で再発行をする場合は、き損した車検証を持参すれば理由書は必要ありません。

理由書は、運輸支局の窓口、または管轄の運輸支局のホームページでダウンロードが可能です。ただし、地域によって理由書がホームページからダウンロードできない場合やフォーマットが異なる場合がありますのでご注意ください。

本人確認書類(軽自動車以外)

運輸支局で軽自動車以外(普通自動車・バイク)の車検証再発行の手続きをする場合は、本人確認書類が必要になるため、下記の身分証明書のうちいずれかを持参してください。
本人確認ができない場合は、申請が受理されないためご注意ください。

  • 運転免許証
  • 健康保険証
  • パスポート
  • 外国人登録証明書
  • 顔写真付き、または氏名と住所が確認できる身分証明書

委任状(代理申請の場合)

ディーラーや代行業者などの代理人が車検証再発行の手続きを行う場合は、委任状や申請依頼書を用意する必要があります。

軽自動車以外(普通自動車・バイク)の場合は委任状が必要です。
運輸支局の窓口か、下記のホームページから入手できます。

<軽自動車以外(普通自動車・バイク)の車検証再発行の委任状>

運輸支局:https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_gian/touroku/car_regist_saikoufu.htm

軽自動車の場合は申請依頼書が必要です。
軽自動車検査協会の窓口か、下記のホームページから入手できます。

<軽自動車の車検証再発行の申請依頼書>

軽自動車検査協会:https://www.keikenkyo.or.jp/procedures/procedures_000163.html

印鑑は不要

行政手続きの押印廃止の動きに合わせ、車検証の再発行時に必要とされていた押印は2021年から不要になりました。そのため、再発行手続きにおいて印鑑は必要ありません。

車検証の紛失時には自賠責保険(強制保険)の証明書の確認を

車検証を紛失した際、車検証や車の取扱説明書を入れているケースごと紛失することも少なくありません。その場合、自賠責保険(いわゆる強制保険)の証明書も同時に紛失している可能性があります。
車検証同様、自賠責保険の証明書も運転中に携帯していなければ「自動車損害賠償保障法第8条」の違反となり、30万円以下の罰金が科されます。

自賠責保険の証明書を紛失したら、加入している保険会社や代理店に連絡をとり、すぐに再発行の手続きを行ってください。

まとめ

車検証は、車の運転時に必ず携帯しなければならず、紛失したまま運転すると法律違反になります。車検証の紛失が判明したら、すぐに車検証再発行の手続きを行ってください。

車検証の再発行は、ディーラーや代行業者に依頼する、または自分で運輸支局や軽自動車検査協会に足を運び、手続きを行います。費用は手続きの方法によって異なり、自分で手続きを行う場合は手数料の350円のみ、代行業者に依頼する場合は別途、代行費用が必要です。

手続きに必要な書類は、軽自動車以外(普通自動車・バイク)と軽自動車で異なり、地域によって書類のフォーマットが異なる場合があります。記入漏れや間違いがあると受理されないため、充分注意して準備してください。

  • 本記事の内容は特段の記載がない限り、一般的な車検証紛失時の再発行方法です。ご不明点がある場合は、管轄の運輸支局や軽自動車検査協会にご確認ください。

小西 伸二

記事監修者:小西 伸二(こにし しんじ)

保有資格:1級小型自動車整備士・自動車検査員・2級/3級ガソリン整備士

高校卒業後、自動車メーカーの生産工場に就職。自動車整備士に憧れ、大阪の小さな修理工場で働きながら、自動車にまつわるさまざまな資格を取得。現在も自動車整備の仕事に携わっている。


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