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ドライブレコーダーの取り付けはDIYできる?依頼したときの工賃や取り付け位置などを解説
2021年10月更新

交通事故が発生した際や、近年社会問題となっている「あおり運転」の証拠になるのが、ドライブレコーダーの映像です。
メリットの多いドライブレコーダーですが、取り付けを依頼する際の料金は、ディーラー・販売店か、カー用品店かで差があります。また、自分で取り付ける場合は、法律によって取り付け位置が定められている点などに注意しなければなりません。
本記事では、ドライブレコーダーを取り付けるメリットや、取り付けを依頼した際の料金、自分で取り付ける方法などを解説します。
ドライブレコーダーを取り付けるメリット
ドライブレコーダーを車に取り付けるメリットは大きく3つです。
1.事故発生時の証拠となる
最も大きなメリットは、交通事故が発生した際の証拠になることです。交通事故が発生した状況によっては、当事者双方の言い分が食い違うことがありますが、ドライブレコーダーの映像があれば証拠として取り扱うことができます。
交通事故がどのような状況で起こったかは、事故の過失割合(当事者双方にどのくらいの割合で事故の責任があるか)に影響します。過失割合は損害賠償の金額に影響するため、ドライブレコーダーを取り付けておくことで、万一の際に自分を守ることにもつながるのです。
なお、三井ダイレクト損保ではお客さまからご提供いただいたドライブレコーダー映像を事故の早期・円満解決に活用しています。
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2.車上荒らしの抑止力になる
ドライブレコーダーは、車上荒らしの抑止力にもなります。
ドライブレコーダーは種類によって、エンジンをかけずとも衝撃を感知し、録画を開始するものがあります。そのため、車上荒らしの犯人側としても、なるべくドライブレコーダーが取り付けられていない車を選びたいと思うでしょう。
また、一部のドライブレコーダーでは遠隔で映像を確認できるため、車が窃盗された際に、ドライブレコーダーの映像から現在地などを割り出せる可能性が高まります。
3.ドライブの記録ができる
ドライブ自体を記録できることもメリットの一つです。ドライブレコーダーで録画をしながら美しい街並みや夜景のきれいな道を走行すれば、ドライブを思い出として記録することができます。
また、ドライブの最中、対向車にぶつかりそうになるなどの危険な瞬間をドライブレコーダーで録画しておけば、映像として振り返ることができます。初心者や業務で運転をしている方なら、運転技術の向上にも役立てられるでしょう。
ドライブレコーダーの取り付けを依頼したときの料金・工賃

ドライブレコーダーの取り付けを業者に依頼する場合、ディーラー・販売店に依頼するか、カー用品店に依頼するかによって工賃が変わります。
ディーラー・販売店の場合
ディーラー・販売店の場合、基本的には自社で取り扱いのあるドライブレコーダーの機種のみ、取り付け作業に対応しています。取り付け料金は、ドライブレコーダー本体の購入費用に含まれていることが多いです。別途費用がかかる場合は、1万円前後が目安となります。
なお、ディーラー・販売店でドライブレコーダーを購入せずに、取り付けだけを依頼する、いわゆる“持ち込み”は受け付けていない場合がほとんどです。
カー用品店の場合
カー用品店に依頼した場合、その店でドライブレコーダーを購入したかによって、取り付けにかかる金額が変わります。店でドライブレコーダーを購入した場合の取り付け費用は、3,000円~15,000円程度、通販などで購入したドライブレコーダーを持ち込んだ場合は20,000円を超えることもあります。
なお、ディーラー・販売店と同様、カー用品店でも、持ち込みでの取り付けは受け付けていない場合があるため、事前に確認するようにしましょう。
- 上記は監修者の知見による料金相場です。料金は車種や販売店によってそれぞれ異なりますので、本体の価格や工賃は目安として参考にしてください。
ドライブレコーダーの取り付け位置
ドライブレコーダーは、車のどこにでも取り付けられるわけではありません。ドライブレコーダーの取り付け位置は、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」によって定められており、それ以外の場所に設置すると、違反となるので注意してください。
ドライブレコーダーの取り付け位置は、以下のいずれかです。
- フロントガラスの上部20%以内の場所
- ルームミラーの裏側の部分
- 前面ガラスの下縁であって車両中心面と平行な面上のガラス開口部から150mm以内の範囲
フロントガラスは、車の前方を注視するために重要な部分です。ステッカーや機器を自由に設置できてしまうと、視界が十分に確保できずに事故につながるおそれがあるため、ドライブレコーダーも限られた場所にしか設置できないようになっています。
また、障害物を感知して自動でブレーキをかけるなどの、先進安全技術が使われている車種の場合は、センサーに干渉しないように取り付ける必要があります。センサーは、ドライブレコーダーを設置する場所の付近に取り付けられていることがあるため、車の取扱説明書などで位置を確認してから取り付けてください。
ドライブレコーダーをDIYで取り付ける方法・手順

ドライブレコーダーはDIYで取り付けることも可能です。ここでは、シガーソケットから電源を確保するタイプのドライブレコーダーについて、基本的な取り付け方法をご紹介します。
あくまで一般的な方法・手順のため、実際に取り付ける際は、購入したドライブレコーダーの取扱説明書もよく読み、取扱説明書の内容に従って取り付けをしてください。
ステップ1:汚れを拭き取って本体を取り付け
最初のステップとして、ドライブレコーダーを取り付ける部分の汚れを拭き取ります。
ドライブレコーダーは両面テープで取り付けるものや、吸盤を使って取り付けるものなど、製品によって取り付けの方法が異なります。いずれにせよ、取り付ける位置に汚れが付着していると、振動などが原因で運転中にドライブレコーダーが落下する可能性があり危険です。ドライブレコーダーを取り付ける際は、しっかりと汚れを拭き取っておきましょう。
汚れを拭き取ったら、ドライブレコーダーの本体を両面テープや吸盤で取り付けます。
ステップ2:シガーソケットに接続しケーブルを固定する
ドライブレコーダーの本体を取り付けたら、電源を確保するためにシガーソケットに接続し、フロントガラスの端に沿ってケーブルを固定していきます。ケーブルをフロントガラスに沿わせる際は、運転時の視界を遮らないように注意してください。
電源を確保するためにシガーソケットに接続し、フロントガラスの端に沿ってケーブルを固定します。ケーブルをうまく固定するコツは、フロントガラスと内張りの間に埋め込むように設置することです。また、内張りのAピラー(運転席と助手席の斜め前にある柱)のカバーが外れる場合、そこにケーブルを隠すとスッキリと配線しやすくなります。
ステップ3:角度の調整
本体の取り付けとケーブルの固定が完了したら、最後にカメラの角度調整です。
ドライブレコーダーの電源が正常に入ることを確認してから、カメラの角度を調整しましょう。カメラの角度を決める際は、前方の車両がしっかりと映るようにします。自分の車のボンネットが映りすぎているときは、カメラが下向きになっているので、画面の下側にボンネットが少し映る程度に調整しましょう。
まとめ
運転中の様子などを録画できるドライブレコーダーには、事故の発生状況の証拠になる、車上荒らしの抑止力になる、ドライブを記録できるなどのメリットがあります。
ドライブレコーダーを取り付ける依頼先としては、ディーラー・販売店やカー用品店などがありますが、持ち込みに対応しているかは業者や店舗次第です。
ドライブレコーダーを自分で取り付ける場合、取扱説明書の記載にしたがって正しい位置に取り付けましょう。取り付け後は、正しく前方が撮影できているか確認してから走行するようにしてください。
- 本記事の内容は特段の記載がない限り、一般的なドライブレコーダーについての解説です。メーカーなどによって解説内容と異なる場合があります。ご自身の車でご不明点やお気付きの点があった場合は、メーカーや整備工場にご確認ください。

記事監修者:小西 伸二(こにし しんじ)
保有資格:1級小型自動車整備士・自動車検査員・2級/3級ガソリン整備士
高校卒業後、自動車メーカーの生産工場に就職。自動車整備士に憧れ、大阪の小さな修理工場で働きながら、自動車にまつわるさまざまな資格を取得。現在も自動車整備の仕事に携わっている。
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