バイク免許の取得費用や取得可能な年齢、取得期間などを種類ごとに解説

2021年10月更新

駐車されたバイク

バイク免許にはさまざまな種類があり、取得する免許の種類によって、運転できるバイクが異なります。また、バイク免許の種類によっては16歳から取得できるものもあります。

本記事では、バイク免許の取得費用や取得可能な年齢、免許の取得にかかる期間などについて、免許の種類ごとに解説します。

バイク免許の種類と運転可能なバイク

バイクの免許は7種類あり、種類ごとに運転できるバイクの排気量や取得可能な年齢、走行できる道路が規定されています。

バイク免許の種類による違いは、以下のとおりです。

免許の区分 排気量 取得可能な年齢 高速道路の走行
原付免許 50cc以下 16歳 不可
小型限定普通二輪免許(原付二種) 125cc以下 16歳 不可
AT小型限定普通二輪免許 125cc以下(AT限定) 16歳 不可
普通二輪免許 400cc以下 16歳
AT限定普通二輪免許 400cc以下(AT限定) 16歳
大型二輪免許 制限なし 18歳
AT限定大型二輪免許 制限なし(AT限定) 18歳

AT限定大型二輪免許は、以前まで排気量が650cc以下に制限されていましたが、2019年12月1日の道路交通法の改正によって、上限なしへと変更されました。

なお、原付免許は普通自動車免許にも付帯しているため、普通自動車免許を保有していれば原付にも乗ることができます。

バイク免許の取得方法

バイク免許を取得する流れ

バイク免許を取得するには、自動車教習所に通うか、試験場で直接受験するいわゆる「一発試験」の2つの方法があります。ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。

自動車教習所に通って取得する

バイク免許の取得方法として一般的なのは、自動車教習所に通う方法です。

自動車教習所では、学科教習と技能教習を所定の時間受講したのち、卒業検定に合格すれば卒業となります。その後、運転免許試験場で適性検査と学科試験に合格することで、バイク免許を取得できます。学科試験は、正答率90%以上で合格です。

なお、普通自動車免許を保有している場合、自動車教習所での学科教習は1時限のみになります。運転免許試験場での学科試験も免除され、適性検査の合格のみで免許証が交付されます。

一発試験で取得する

自動車教習所に通わずに、運転免許試験場で適性検査・学科試験・技能試験を受けることを、一般的に「一発試験」といいます。一発試験で合格すれば最短でバイク免許を取得できますが、難度は非常に高いといわれています。

学科試験は、自動車教習所に通っている場合と同じく、正答率90%以上で合格です。技能試験では、運転免許試験場に併設されたコースで実際にバイクを運転します。100点の持ち点からの減点方式で、70%以上の成績で合格です。

原付免許の場合

原付免許に限っては、運転免許試験場で試験を受験し、合格するだけで取得できます。適性検査と学科試験のみで技能試験はなく、学科試験で50点満点中45点以上とると合格となります。学科試験に合格すると、原付講習を受けて免許証の交付となります。

バイク免許の取得にかかる費用

自動車教習所

バイク免許の取得にかかる費用について、自動車教習所に通う場合や一発試験を受ける場合など、ケースごとに解説します。(2021年9月時点)

自動車教習所に通う場合

自動車教習所に通う場合、教習所ごとに定められた所定の教習費用と、運転免許試験場で支払う受験料・免許証交付手数料が必要です。

教習費用は教習所によって異なり、運転できるバイクの排気量が大きくなるほど高く、AT(オートマチック)限定よりもMT(マニュアル)のほうが高くなります。また、普通自動車免許を保有している場合、教習費用が安くなるのが一般的です。

普通自動車免許を保有していない状態での、バイクごとの教習費用の相場は下表のとおりです。

免許の区分 教習費用の目安
小型限定普通二輪免許 約11万円
AT小型限定普通二輪免許 約10万円
普通二輪免許 約13万円
AT限定普通二輪免許 約11万円
大型二輪免許 約23万円
AT限定大型二輪免許 約20万円
  • 上記は監修者の知見による料金相場です。料金は教習所によってそれぞれ異なりますので、あくまでも料金の目安としてください。

運転免許試験場では、受験料1,750円と免許証の交付手数料2,050円、合計3,800円を支払います。

一発試験を受ける場合

自動車教習所に通わずに一発試験を受ける場合、受験時に受験料と試験車使用料を支払います。また、適性検査・学科試験・技能試験に合格した際に、免許証の交付手数料・取得時講習料・応急救護処置講習料が必要です。

それぞれの費用は下表のとおりです。

費用の種類 費用
受験料 2,600円
試験車使用料 1,450円
免許証交付手数料 2,050円
応急救護処置講習料 4,200円
取得時講習料(小型限定普通二輪免許・AT限定含む) 12,000円(1時間あたり4,000円)
取得時講習料(普通二輪免許・AT限定含む) 12,000円(1時間あたり4,000円)
取得時講習料(大型二輪免許・AT限定含む) 12,450円(1時間あたり4,150円)

一発試験は一度で試験に合格できれば、教習所に通うよりも大きく費用を抑えることが可能ですが、受験のたびに受験料と試験車使用料がかかります。不合格が続いてしまうと、教習所に通ったほうが安価だったということや、そもそも難しくて免許取得できない可能性もあります。どちらの方法で取得を目指すかは、十分に検討したほうがよいでしょう。

原付免許の場合

原付免許の場合、受験料・免許証の交付手数料・原付講習受講料を運転免許試験場で支払います。それぞれの費用は下表のとおりです。

費用の種類 費用
受験料 1,500円
免許証交付手数料 2,050円
原付講習受講料 4,500円

原付免許の取得は、自動車教習所に通わないため、教習所ごとに定められた所定の教習費用は発生しません。

自動車教習所でバイク免許を取得する場合の教習時間

教習所に通ってバイク免許を取得する場合、普通自動車免許を保有しているか否かによって、必要な教習時間が異なります。ここからは、普通自動車免許を持っている場合と持っていない場合について、必要な教習時間と、免許を取得するまでの日数の目安を解説します。

なお、教習所で受講できる一日あたりの教習時間は、教習所や本人のスケジュールなどによって異なるため、免許を取得するまでの日数はあくまで目安です。下表の取得日数の目安は、一日につき2時限〜4時限の教習を受講した場合を想定しています。

免許なし・原付免許を保有している場合

免許なし、もしくは原付免許を持っている場合の教習時間と取得日数の目安は、以下のとおりです。

免許の区分 学科教習 技能教習 取得日数の目安
小型限定普通二輪免許 26時限 12時限 10日〜19日程度
AT小型限定普通二輪免許 26時限 9時限 9日〜18日程度
普通二輪免許 26時限 19時限 12日〜23日程度
AT限定普通二輪免許 26時限 15時限 11日〜21日程度
大型二輪免許 26時限 36時限 16日〜31日程度
AT限定大型二輪免許 26時限 29時限 14日〜28日程度
  • 1時限=50分

普通自動車免許を保有している場合

普通自動車免許を保有している場合、学科教習が1時限まで減るため、バイク免許取得にかかる日数が大幅に短くなります。

普通自動車免許を持っている場合の教習時間と取得日数の目安は、以下のとおりです。

免許の区分 学科教習 技能教習 取得日数の目安
小型限定普通二輪免許 1時限 10時限 3日〜6日程度
AT小型限定普通二輪免許 1時限 8時限 3日〜5日程度
普通二輪免許 1時限 17時限 5日〜9日程度
AT限定普通二輪免許 1時限 13時限 4日〜7日程度
大型二輪免許 1時限 31時限 8日〜16日程度
AT限定大型二輪免許 1時限 24時限 7日〜13日程度
  • 1時限=50分

まとめ

バイク免許は原付免許も含めて7種類あります。種類によっては16歳から取得することができますが、運転できるバイクの排気量や走行できる道路などが異なる点に注意が必要です。

教習所に通ってバイク免許を取得する場合は、教習所の費用に加えて、運転免許試験場での受験料と免許証の交付手数料がかかります。一発試験の場合は、運転免許試験場での各種手数料と講習料のみで取得できます。しかし、一発試験は非常に難しいため、初めてバイク免許を取得しようと考えている方は、自動車教習所に通って取得することをおすすめします。

  • 本記事の内容は特段の記載がない限り、一般的なバイク免許についての解説です。教習所などによって解説内容と異なる場合があります。ご不明点やお気付きの点があった場合は、教習所や運転免許試験場などにご確認ください。

鈴木 ケンイチ

記事監修者:鈴木 ケンイチ(すずき けんいち)

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員
大学卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。レース出場経験あり。


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