睡眠不足と睡眠障害

2018年12月掲載

運転中の眠気は「居眠り運転」につながり非常に危険です。眠気を招く大きな要因の一つに「睡眠不足」があります。また、「睡眠時無呼吸症候群」などの睡眠障害も日中の眠気を招きます。そこで今回は、眠気の要因となる睡眠不足と睡眠障害を取り上げてみました。

睡眠不足

認知・判断・操作の全てにわたって悪影響を及ぼす

睡眠不足は「居眠り運転」の大きな要因となりますが、その状態にまでは陥らない場合でも、集中力や注意力が薄れる、持続力がなくなる、判断力が鈍る、操作が雑になるなど、認知・判断・操作の全てにわたって悪影響を及ぼし、事故につながりやすくなります。

実際、世界各国の研究をみると、睡眠時間が6時間未満の者では、7時間の者と比べて、居眠り運転の頻度が高いことや、交通事故を起こした運転者で、夜間睡眠が6時間未満の場合に追突事故や自損事故の頻度が高いことなどが示されています。

健康起因事故の引き金になるおそれもある

睡眠不足が続くと疲労も蓄積されて、死亡事故に係る違反で最も多い「漫然運転」につながるおそれがあります。また、睡眠不足が続くと、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞といったリスクも大きくなると言われており、「健康起因事故」(運転中に心疾患や脳疾患などに襲われるなど健康状態に起因する事故)の引き金となるおそれもあります。

睡眠障害

睡眠障害の代表的なものとして「不眠症」、「睡眠時無呼吸症候群」、「過眠症」、「概日リズム睡眠障害」などがあげられます。

これらはいずれも日中に眠気をもたらすおそれがあり、睡眠不足と同様に運転に影響を及ぼす可能性があります。なかでも、眠っているときに呼吸が停止したり低呼吸の状態になり、日中に突然強い眠気を引き起こす「睡眠時無呼吸症候群」は、睡眠中に発生する症状であるため自分ではなかなか気づきにくいと言われており、事故を起こした後の検査で罹患が判明したというケースもあります。

適切で質の良い睡眠を確保するための留意点

毎日6時間〜8時間の睡眠をとる

健康を保持し睡眠不足に陥らないための適切な睡眠時間は、個人差はありますが、6時間〜8時間だとされています。睡眠不足を休日などの「寝だめ」で解消することはできません。また、睡眠不足が続くと、疲労の回復も難しくなりますから、毎日6時間〜8時間の睡眠時間を確保しましょう。

就寝前の飲酒やカフェイン摂取等は避ける

眠りやすくするよう就寝前に飲酒をする、いわゆる寝酒は、一時的に入眠を促進しますが、途中で目が覚める頻度が増えて睡眠が浅くなり、熟睡感が得られないと言われています。

コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインには覚醒作用があり、3時間程度持続すると言われていますから、就寝前に摂取すると入眠を妨げたり睡眠を浅くするおそれがあります。

パソコンやスマートフォンなどから出る「ブルーライト」は睡眠の質を悪くすると言われています。

就寝前の飲酒やカフェインの摂取、パソコンやスマートフォンの使用はできるだけ避けましょう。

眠くなってから寝床に入る

眠くないのに無理に眠ろうとすると、眠りを意識してしまい頭が冴えた状態となって、かえって寝付きを悪くします。スムーズな眠りにつくために、寝る前に心身ともにリラックスした時間を作り、眠くなってから寝床に入るようにしましょう。

日中に強い眠気を感じたり、眠りに違和感を感じたら早めに専門医に相談する

日中に強い眠気を感じたり、周囲から激しいいびきを指摘されたり、就寝時に足にむずむず感がある、睡眠中の手足がぴくつくなど、眠りに違和感を感じたときは睡眠障害のおそれがありますから、専門医に相談しましょう。特に「睡眠時無呼吸症候群」の場合は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、心疾患や脳疾患の原因にもなると言われていますから、早めに対応することが大切です。

  • 参考文献:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」
  • イラストの二次利用はご遠慮願います

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