友人や知人と車を貸し借りする際の自動車保険の注意点

自分が車を持っていない場合や自分の車が使えない場合に、友人や知人から車を借りて旅行などに出かけるということはよくあることかもしれません。逆に、車を持っていない友人・知人に自分の車を貸してあげるというケースもあるでしょう。では、友人や知人と車を貸し借りした際、貸したもしくは借りた車が事故に見舞われてしまったら、自動車保険の補償はどのようになるのでしょうか。車を貸し借りする前に確認しておきたい自動車保険の補償に関するポイントを解説します。

なお、本ページでは自動車保険業界全体の一般的な説明をさせていただいているため、三井ダイレクト損保では該当の保険の取り扱いをしていない場合がございます。ご注意ください。

まずは貸し借りする車の自動車保険を確認する

友人や知人と車を貸し借りする際に確認しておきたいポイントのひとつ目は、その車の自動車保険に「運転者の範囲を限定する特約」がセットされているか否かについてです。運転者の範囲を限定する特約がセットされていると、限定した方が運転中の事故に限り、自動車保険の補償の対象になります。

運転者の範囲を限定する特約には、一般的に「本人限定特約」「本人・配偶者限定特約」「家族限定特約」(保険会社によって呼称が異なる場合があります)という3つのタイプがあります。これらはそれぞれ、自動車保険の補償が適用される運転者の範囲を以下のように限定する特約です。

  • 三井ダイレクト損保では「家族限定特約」は保険始期日が2023年1月1日以降のご契約にセットいただけます。

「運転者の範囲を限定する特約」と補償の対象となる運転者

  • 本人限定特約
    記名被保険者(主に運転される方)が運転しているときにのみ自動車保険の補償の対象となる
  • 本人・配偶者限定特約
    記名被保険者(主に運転される方)とその配偶者が運転しているときにのみ自動車保険の補償の対象となる
  • 家族限定特約
    記名被保険者(主に運転される方)とその家族(注)が運転しているときにのみ自動車保険の補償の対象となる

「本人限定特約」「本人・配偶者限定特約」「家族限定特約」は、保険料を節約できる特約なので、多くの人がこれらの特約をセットしています。前述の通り、これらの特約をセットしていると、友人や知人が運転しているときに自動車保険の補償が受けられなくなります。友人や知人と車を貸し借りする際は第一に確認しておきましょう。

  • 三井ダイレクト損保の場合、この特約において「家族」とは以下のいずれかに該当する方をいいます。
    • 記名被保険者の配偶者
    • 「記名被保険者またはその配偶者」の同居の親族
    • 「記名被保険者またはその配偶者」の別居の未婚の子(婚姻歴のある方は含みません)

貸す(借りる)車の「運転者の範囲を限定する特約」を確認する

Aさんの車 Aさん(車を貸す人)→Bさん(車を借りる人) Aさん 自分の車の自動車保険に「運転者の範囲を限定する特約」がセットされているかを確認 Aさんの車

なお、同じように運転者を限定する特約に「運転者年齢限定特約」があります。一般的に本人、配偶者、同居の親族以外は年齢を問わず補償されます(Bさんの年齢を気にする必要はありません)が(注)、念のため、借りる車の保険会社に確認しましょう。

  • 業務に従事中の使用人など、年齢条件が適用となるケースがございます。詳しくはご契約の保険会社の約款などをご確認ください。

車を貸してくれた友人・知人の自動車保険の補償を受ける際の注意点

車を貸してくれた友人・知人の自動車保険に「運転者の範囲を限定する特約」がセットされていなければ、万一の事故でも、その車の自動車保険の補償を受けることは可能です。ただし、補償を受けた場合、車を貸してくれた友人・知人の自動車保険のノンフリート等級が下がってしまう場合があり、翌年以降の友人・知人の保険料負担が重くなることにつながりかねません。友人・知人に経済的な負担をかけてしまうことになる場合があるということを十分に理解しておきましょう。

運転をする人の自動車保険を確認する

車を貸し借りする際に確認しておきたいポイントのふたつ目は、実際に車を運転する人が自動車保険に加入しているか否かについてです。

自動車保険には多くの場合、「他車運転特約」というものが自動的にセットされています。この特約は、自動車保険の「記名被保険者」(主に運転される方)またはその家族が、他人の車などを臨時で借りて運転している際に事故にあった場合に、借りた車を自分もしくは家族が自動車保険に加入している車とみなして補償を受けられるようにするものです。補償内容は保険会社によって異なる場合がありますが、「対人賠償保険」「対物賠償保険」「自損事故傷害特約」「車両保険」などが一般的です。

車を貸した際に、実際に車を運転する友人や知人が自動車保険に加入しており、その自動車保険に他車運転特約がセットされていれば、万一、事故にあったとしても、友人・知人の自動車保険によってさまざまな損害について補償を受けることができます。また、友人・知人がマイカーを持っておらず、自動車保険に加入していないとしても、その友人・知人の家族が自動車保険に加入しており、他車運転特約がセットされていれば、友人・知人の家族の自動車保険によって、万一の事故時の補償が受けられる場合があります。車の貸し借りをする際は、実際に運転する人、もしくはその家族が自動車保険に加入していないか、そして他車運転特約がセットされているかを確認しましょう。

  • ご契約のお車の自動車保険に、補償される運転者の範囲を限定する特約(運転者年齢限定特約、運転者本人限定特約等)がセットされている場合には、その範囲の方に限られます。

運転する人とその家族の自動車保険の「他車運転特約」を確認する

Aさんの車 Aさん(車を貸す人)→Bさん(車を借りる人) Aさん Bさんの車あるいはBさんの家族の車の自動車保険に「他車運転特約」がセットされているかを確認 Bさんの家族の車 Bさんの車

「他車運転特約」を利用すれば友人・知人に経済的な負担をかけずに済む

友人・知人に車を借りて事故を起こした際に、「他車運転特約」によって、自分自身や自分の家族の自動車保険による補償を受ける場合、自分もしくは家族の自動車保険のノンフリート等級が下がり、翌年以降の保険料負担の増加につながることがあります。ただし、車を貸してくれた友人・知人の自動車保険のノンフリート等級に影響を与えることはありません。車を貸し借りできるほど親しい関係にある友人・知人に経済的な負担をかけさせないためにも、万一の事故の際には、他車運転特約を利用したいと考えるドライバーは多いようです。

「ドライバー保険」に加入するという選択肢も

自分は車を持っておらず、友人・知人から車を貸してもらう必要があるとして、友人や知人、自分の家族の自動車保険ではなく、自分の責任で万一の事故に対する備えを講じたいという人もいるかもしれません。マイカーは持っていないけれど、友人・知人の車を借りて頻繁に運転する機会があるという人は、「ドライバー保険」に加入するという選択肢を検討してみるといいでしょう。

ドライバー保険とは、マイカーを所有しておらず、自動車保険に加入できない人が、誰かの車を運転している際の事故に備えて加入することができる保険です。車の運転免許証を持っている人であれば加入でき、万一の事故の際には、事故の相手方に与えてしまった損害やドライバー自身のケガなどについて補償を受けることができます。

  • 三井ダイレクト損保では2023年1月1日以降ドライバー保険の販売を終了しております。
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