自動車保険を乗り換えたい！おすすめのタイミングや注意点、手続き方法を紹介
自動車保険の乗り換えには、保険料が安くなる場合があるなどのメリットがある一方で、デメリットや注意点も存在します。
乗り換えを検討する際は、タイミングや手続きの方法と合わせて、注意点も把握しておきましょう。
この記事では、自動車保険の乗り換えにおけるメリット・デメリット、おすすめのタイミングや注意点を紹介します。
自動車保険を乗り換えるメリット
現在加入中の自動車保険について、「保険料が高い」「困ったときのサポートが不十分」などの不満がある場合は、保険会社の乗り換えを検討してもいいかもしれません。
自動車保険の乗り換えには、さまざまなメリットがあります。
保険料が安くなる可能性がある
自動車保険の保険料は、「代理店型」か「ネット型（通販型・ダイレクト型）」かによって異なることが多いです。
一般的に、保険代理店や自動車販売店などで契約手続きを行う代理店型の自動車保険は、代理店手数料や人件費などの中間コストが発生する分、保険料が高くなる可能性があります。
一方で、インターネットで直接契約手続きを行うネット型は、中間コストを抑えられる分、保険料が安くなるという仕組みです。
そのため、現在代理店型の自動車保険に加入している場合は、ネット型に乗り換えることで、保険料が安くなる可能性があるでしょう。
補償内容を見直すことができる
自動車保険の乗り換えは、これまでの補償内容を見直すいいきっかけにもなります。
自動車保険の補償内容は、基本的に大きな違いはないものの、細かな補償や特約の内容は保険会社によって異なるケースがあります。
また、家族構成やライフスタイルの変化によって、必要な補償が変わることもあるでしょう。
保険料とのバランスを考慮しながら、「この補償を手厚くしたい」「この補償はいらないかもしれない」など、より自分に合った補償プランに変更できるチャンスです。
また、自動車保険の保険料を決める主なポイントのひとつである等級（ノンフリート等級）は、保険会社を変更しても原則として引き継がれます。
- ※以降の「等級」はすべて「ノンフリート等級」を指します。
たとえば、現在加入中の自動車保険が17等級で、保険期間中の事故による保険金請求がない場合(注)、満期日に他社の保険に乗り換えたときは18等級からスタートすることが可能です。
- （注）ただし「ノーカウント事故」での保険金請求は除きます。
自動車保険を乗り換えるデメリット
自動車保険の乗り換えには、デメリットや注意点も存在します。
事前に理解した上で、保険会社を乗り換えるかどうかは慎重に検討しましょう。
手続きの手間
自動車保険を乗り換える際は、どうしても契約変更の手続きが必要です。
手続きに手間や時間がかかる点は、デメリットだと言えるでしょう。
特に、これまで代理店型の自動車保険に加入していた方の場合、インターネットで自分で手続きを行うネット型の自動車保険は、面倒に感じることもあるようです。
保険会社によって補償内容が違う
自動車保険はどれも同じと思われがちですが、補償内容は保険会社によって異なる場合があるので注意しましょう。
現在加入中の保険会社から新たな保険会社に変更する場合は、補償内容をしっかりと確認した上で、過不足のないプランを選びましょう。
2つの保険会社で似ている商品名であっても、補償内容がまったく同じとは限らない点も注意したいポイントです。
自動車保険を乗り換えるおすすめのタイミング
自動車保険を乗り換えるおすすめのタイミングは、現在加入している自動車保険の満期日です。
自動車保険の契約期間は1年という保険会社が多いため、その場合満期日は1年に1回訪れることになります。
満期日のタイミングで自動車保険を乗り換えるメリットは、以下のとおりです。
- 解約での乗り換えに比べて手続きが少ない
- 等級の引継ぎがスムーズ
- 短期率（短期料率）による解約返戻金の減少がない
「今すぐ乗り換えたい」などの強い希望がある場合を除き、自動車保険は満期日のタイミングで乗り換えるのがいいでしょう。
自動車保険を乗り換える方法・手順
満期日のタイミングで自動車保険を乗り換える方法、手続きの手順は、以下のとおりです。
- 1.乗り換え先となる新たな保険会社を決める
- 2.手続きに必要な書類を揃える
- 3.新たな保険会社の自動車保険に申し込む
ただし、現在加入中の自動車保険が自動更新契約の場合は、保険会社に連絡をして満期終了の旨を伝えるのを忘れないようにしましょう。
また、自動車保険の乗り換えには、一般的に以下のような書類が必要です。
- 車検証
- 運転免許証
- 現在加入中の自動車保険の保険証券兼領収証 など
乗り換え手続きにかかる手間を最小限に抑えるためにも、必要書類は前もって準備しておくといいでしょう。
自動車保険を乗り換えるときの注意点・よくある質問
ここからは、自動車保険の乗り換えにあたって注意したい点やよくある質問について紹介します。
「空白期間」「重複契約」に注意
自動車保険を乗り換える際は、前の自動車保険の満期日（または中途解約日）と新たな保険の契約開始日（始期日）の間に、「空白期間」を作らないことが重要です。
空白期間ができてしまった場合、その間に起こした事故については、当然ながら補償の対象になりません。
さらに8日以上の空白期間がある場合、原則として等級の引継ぎができなくなります。
また、2つの自動車保険を「重複契約」した場合、事故を起こしても保険金の受け取りは、どちらか一方のみとなります。重複契約すれば空白期間はできませんが、片方に支払った保険料は無駄になってしまうので、空白期間や重複契約を作らないように、注意しましょう。
「告知義務」も注意が必要
自動車保険に加入する際、「危険に関する重要な事項」として保険会社が提供を求める特に重要な事項（告知事項）について、契約者には事実を正確に告知する義務があります。
自動車保険の告知事項として、一般的に以下の項目があげられます。
- 車の用途・車種
- 車の車台番号
- 車の使用目的
- 車の改造の有無
- 現在加入中の保険会社名
- 現在加入中の自動車保険の等級
- 現在加入中の自動車保険の事故有係数適用期間 など
なお、告知した内容が事実と異なる場合、契約が解除されたり、保険金が支払われなかったりするため、注意してください。
等級の進みが遅くなる
自動車保険を乗り換える場合、満期日で乗り換えるのであれば、新たな契約は等級を引き継いでスタートすることが可能です。
たとえば、現在の自動車保険が6等級の場合、1年間無事故であれば新たな契約は原則7等級からスタートとなります。
一方で、保険契約を保険期間の途中で解約した場合、解約までの期間に無事故でも新たな自動車保険では以前の等級をそのまま引き継ぐことになり、6等級からのスタートとなります。そこから1年間無事故でなければ等級はアップしないため、満期日で乗り換えた人に比べて、等級の進みが遅くなってしまうのです。
以前の契約で事故があった場合には、乗り換えのタイミングで等級は下がることになります。
本来、等級が下がるのは次の保険契約の始期日からですが、中途解約したことでそのタイミングが早まってしまい、その分費用も余分にかかってしまいます。
解約返戻金が少なくなる
年払で保険料を支払っている方が中途解約する場合、解約日以降の保険料は解約返戻金として戻ってきます。
ただし、その場合は短期率（短期料率）が適用され、戻ってくる金額は単純に月割りした金額よりも少なくなることに注意しなければなりません。
「中途解約」で自動車保険を乗り換える場合はどうすればいい？
前述のとおり、自動車保険の乗り換えは満期日に行うのが望ましいですが、やむを得ず中途解約をする場合は、以下の流れで手続きをしましょう。
- 1.現在加入中の自動車保険の解約の申し込みを行う
- 2.送られてきた解約書類に記入をして返送する
- 3.新たな保険会社の自動車保険の見積もりを依頼する
- 4.新たな自動車保険の補償内容を確認して契約する
中途解約による乗り換えの場合、加入中の自動車保険の解約日と、新たな自動車保険の保険始期日は、同日に設定するのが基本です。
乗り換えた場合の等級の引継ぎはどうなる？
前述のとおり、自動車保険の等級は、新たな保険へと引き継ぐことが可能です。
保険会社を乗り換えても等級がリセットされることはないため、ご安心ください。
しかし、加入中の契約と新しい契約の間に空白期間ができてしまった場合、満期日または解約日の翌日から起算して8日以上経過すると、基本的には加入中の自動車保険の等級は引き継げず、6等級からになります。
ただし、所定の条件を満たす場合、保険会社が発行する「中断証明書」があれば8日経過後も引き継げることがあるため、保険会社に条件や必要書類を確認しておきましょう。
なお、これには例外もあり、加入中の契約の等級が1～5等級の場合などは、加入中の契約の満期日、解約日の翌日から13か月以内は等級が引き継がれます。
自動車保険はベストなタイミングで賢く乗り換えよう
自動車保険の乗り換えをすると保険料が安くなる可能性があり、加えて補償内容を見直すいい機会にもなります。
手間がかかるなどのデメリットもあるものの、代理店型からネット型の自動車保険に乗り換えれば、保険料が安くなるケースも多く、保険料と補償内容のバランスが取りやすくなるのではないでしょうか。
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