自動車保険の家族限定特約とは?補償の範囲や注意点、どのような方におすすめかを紹介
2025年10月更新

自動車保険の補償内容は保険会社によって異なりますが、なかには補償の対象となる運転者の範囲を記名被保険者(主に運転される方)とその家族に限定できる「家族限定特約」を用意しているところもあります。
とは言え「実際にどのような内容の特約なのか?」「デメリットはあるのだろうか」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、家族限定特約の基本的な仕組みや補償の範囲、注意点、どのような方におすすめかを紹介します。
自動車保険の家族限定特約とは

「家族限定特約」とは、補償の対象となる運転者の範囲を記名被保険者(主に運転される方)とその家族に限定できる特約です。
家族限定特約をはじめ、主に以下のような運転者の範囲を限定する特約があり、運転者の範囲が広いほど、保険料は高くなります。
| 運転される方 | ①記名被保険者 | ②①の配偶者 | ③家族(注) | ④左記以外の者 (友人等) |
|---|---|---|---|---|
| 本人限定特約 | ○ | × | × | × |
| 本人・配偶者限定特約 | ○ | ○ | × | × |
| 家族限定特約 | ○ | ○ | ○ | × |
○:補償可
×:補償不可
- (注)家族とは、「①記名被保険者または②記名被保険者の配偶者」の同居の親族または別居の未婚の子をいいます。
家族限定特約の補償の範囲
三井ダイレクト損保の家族限定特約では、以下が補償の範囲となっています。

- 1記名被保険者(主に運転される方)
- 2記名被保険者の配偶者(記名被保険者と別居の場合も含みます)
- 3「記名被保険者またはその配偶者」の同居の親族
- 4「記名被保険者またはその配偶者」の別居の未婚の子(婚姻歴のある方は含みません)
記名被保険者や配偶者、同居の親族のほかにも、未婚の子どもであれば別居していても家族限定特約の補償の範囲となりますが、婚姻歴がある場合は補償の対象外となります。家族限定特約をセットする場合は補償の範囲に注意しましょう。
自動車保険の家族限定特約はどのような方におすすめ?

記名被保険者のほかに運転する人が配偶者や同居の子ども、同居の親族など、家族だけの場合は家族限定特約のセットをおすすめします。
家族のみに補償の範囲を限定することで、保険料を抑えることができるため、コスト面でメリットがあります。
以下のようなシーンが想定される場合は、家族限定特約のセットを検討してみてください。
- 親元を離れて一人暮らししている未婚の大学生の子どもが、帰省中に実家の車を運転する
- 同居の子どもが運転免許を取得した場合、親の車を借りて運転する
家族限定特約をセットすることで、親子で車をシェアしながらも、万一の事故に備えることができるようになります。
自動車保険の家族限定特約に関する注意点

自動車保険の家族限定特約をセットする際には、以下の2点に注意が必要です。
年齢条件に注意
家族限定特約をセットする際は、運転する家族のなかでもっとも若い方の年齢に合わせて「運転者年齢条件」を設定してください。
この設定を間違えると、万一の事故時に補償を受けられないリスクがあるため、非常に重要なポイントです。
ただし、別居の未婚の子は「運転者年齢条件」の適用範囲外のため、設定した運転者年齢条件にかかわらず補償されます。
自動車保険の年齢条件は保険会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
三井ダイレクト損保の年齢条件区分は、以下のとおりです。
- 年齢を問わず補償
- 21歳以上補償
- 26歳以上補償
- 35歳以上補償
「運転者年齢条件」が適用される範囲は、以下のいずれかに該当する方です。それ以外の方(友人・知人、別居の親族、別居の未婚の子など)は、設定した運転者年齢条件にかかわらず補償されます。
- 記名被保険者
- 記名被保険者の配偶者
- 「被保険者またはその配偶者」の同居の親族
- 上記までのいずれかに該当する方の業務(家事を除きます)に従事中の使用人
たとえば、20歳の同居の子どもが運転する場合、年齢条件を「年齢を問わず補償」にしておかなければ、事故を起こした場合に保険金が支払われません。
しかし、「年齢を問わず補償」はほかの年齢条件区分と比べて補償の範囲が広い分、保険料が高くなる傾向にあります。
そのため、子どもが運転する頻度や用途を踏まえ、補償内容とコストのバランスを慎重に検討することが大切です。
補償の範囲に注意
家族限定特約をセットした場合、別居している親や兄弟姉妹、既婚の子どもは補償対象外となるケースが一般的です。
万一、補償対象外の方が運転中に事故を起こした場合、保険金が支払われず、大きな自己負担が発生してしまいます。
補償の範囲は保険会社によって異なるため、契約前に対象となる家族の範囲を必ず確認しましょう。
家族以外が運転するときはどうする?

家族限定特約をセットしている場合、家族以外が運転しているときに起きた事故については、補償を受けることができません。
では、家族以外が運転するときはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、具体的な対処法を紹介します。
家族限定特約のセットを中止する
家族限定特約をセットしているけれど、家族以外が運転することになった、または今後運転する可能性があるという場合は、運転前に家族限定特約のセットを中止しましょう。
補償の範囲を変更するタイミングはあくまで事故発生前です。補償の範囲を「限定なし」に変更し、万一の事故に備えることが大切です。
運転者を限定しないことで、家族以外が運転中に事故を起こした場合でも、補償を受けることができます。
ただし、補償の範囲を広げると保険料は上がります。
家族以外が運転する頻度や距離、補償の必要性を慎重に検討した上で判断してください。
「年に数回友人が運転する可能性がある」という程度であれば、ほかの方法を検討したほうがコストを抑えることができるケースもあります。以降で具体的な方法をお知らせします。
運転者の自動車保険に他車運転特約がセットされているか確認する
家族以外の運転者が自動車保険に加入している場合、その保険に「他車運転特約」がセットされていれば、その自動車保険の内容・規定に基づき補償を受けることが可能です。
家族以外の運転者の他車運転特約の補償内容や条件については、事前にしっかりと確認しましょう。
1日自動車保険に加入してもらう
家族以外が一時的に車を運転する予定がある場合、その運転者自身に「1日自動車保険」に加入してもらうという方法もあります。
1日自動車保険は、スマートフォンやコンビニ端末などから簡単に申し込むことができ、保険料も比較的安いです。
「旅行中だけ友人が運転する」「引っ越し作業で一時的に運転する」といったケースには、1日自動車保険の活用が便利でしょう。
ただし、車両保険はオプションになるケースが多いため、事前に補償内容についてしっかり確認するようにしましょう。
自動車保険の家族限定特約を上手に活用して安心のカーライフを

自動車保険の保険料を抑えるためには、補償の範囲を適切に設定することが大切です。
お車を運転される方が「家族限定特約」の補償の対象になる場合は、特約をセットすることで保険料を節約できます。
ただし、家族限定特約をセットしていても、年齢条件を適切に設定しなければ、補償の対象外となってしまいます。
特に、子どもが運転免許を取得し親の車を運転する機会がある場合には、年齢条件が適切に設定されているか確認しましょう。
三井ダイレクト損保は、保険料を節約しやすいネット型(通販型・ダイレクト型)の自動車保険でありながら、補償内容について相談できるコンシェルジュサービスや、チャットによるサポートを提供しています。
事故受付やロードサービスは24時間365日体制で対応していますので、万一の事故の際にも安心です。
新規加入の際はもちろん、補償の見直しが必要な際にもお気軽にご相談ください。
- ※三井ダイレクト損保の商品の詳細は、重要事項説明書や約款のしおり(普通保険約款・特約)等で必ずご確認ください。
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よくあるご質問
- Q.
- 契約内容変更の手続きは、どうしたらいいですか?
- A.
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- 補償内容変更
- 車両入替
- 登録番号変更
- お客さま情報の変更(住所・連絡先・メールアドレス・パスワードなど)
ご契約内容変更は変更日の30日前よりお手続きいただけます。
お車・バイクの入替をされる場合、新規車両の車検証と積算走行距離計(オドメーター)の値をご用意ください。
ご変更内容によっては、Webサイトでお手続きいただけない場合がございますのであらかじめご了承ください。
- Q.
- 運転者の範囲に関する特約と年齢条件はどのように設定すればいいですか?
- A.
運転者の範囲に関する特約には以下があり、運転される方の状況に合わせてお選びください。
- 本人限定特約
- 本人・配偶者限定特約
- 家族限定特約
年齢条件の設定は、運転者の年齢条件が適用される方(注)のうち、ご契約のお車を運転されるもっとも若い方の年齢に応じて、運転者の年齢条件を選択します。
- (注)「運転者の年齢条件が適用される方」とは、以下のいずれかに該当する方をいいます。それ以外の方(友人・知人、別居の親族、別居の未婚の子など)は、設定した運転者年齢条件にかかわらず補償されます。
- 記名被保険者
- 記名被保険者の配偶者
- 「記名被保険者またはその配偶者」の同居の親族
- 上記までのいずれかに該当する者の業務(家事を除きます)に従業中の使用人
- Q.
- なぜ、毎年保険料が変わるのですか?
- A.
主に、次のような要素で保険料を決めているため、保険料が変動します。
- 1.保険事故実績や物価水準などを反映した保険料率
- 2.記名被保険者の年齢
- 3.ご契約のお車の年間走行距離区分
- 4.始期日時点における記名被保険者の運転免許証の色
- 5.地域区分(ご契約のお車の登録地)
- 6.お車の型式の料率クラス
- 7.割引の適用その1:インターネット契約割引の割引金額が変わった
- 8.割引の適用その2:各種割引制度が適用外となった
- 9.ノンフリート等級
- Q.
- インターネットで自動車保険にはじめて加入する場合の手続きについて教えてください。
- Q.
- 三井ダイレクト損保で取り扱っている商品について教えてください。
- A.
-
- 自動車保険
- バイク保険