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バイク保険の任意保険とは?自賠責保険(強制保険)との違いや補償内容について紹介

2025年11月作成

バイクを購入する際、万一の事故に備えて「自賠責保険(強制保険)」への加入が法律で義務付けられていますが、それだけでは十分な補償が受けられない場合があります。

そんなときに役立つのが「任意保険」です。

この記事では、バイク保険の任意保険とは何か、自賠責保険との違いや、実際にどのような補償が受けられるのかをわかりやすく解説します。

バイク保険の「自賠責保険(強制保険)」とは

「自賠責保険(強制保険)」とは、バイクやお車を所有するすべての人に法律で加入が義務付けられている保険です。

正式には「自動車損害賠償責任保険」という名称で、加入していない状態で公道を走ると、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、さらに違反点数6点で免許停止処分といった厳しい罰則を受けることになります。

自賠責保険の目的は、交通事故の被害者を救済することです。
補償の範囲は、事故の被害者となった他人のケガや死亡に対する「対人賠償」に限られ、治療費や慰謝料などを一定の範囲内で支払います。
自損事故や単独事故による損害は補償されません。

補償額の上限は次のとおりです。

補償の範囲 上限額
死亡 葬儀費、逸失利益、被害者および遺族の慰謝料 被害者1名につき最高3,000万円
傷害 治療関係費、文書料、休業損害および慰謝料 被害者1名につき最高120万円
後遺障害 逸失利益および慰謝料 被害者1名につき最高4,000万円(後遺障害の等級により異なる)

保険料は一律で、保険会社による違いはありません。

バイク保険の「任意保険」とは

「任意保険」とは、法律で加入が義務付けられている自賠責保険(強制保険)とは異なり、自分の意思で加入する保険です。

任意保険は対人賠償保険について、自賠責保険から支払われる額を超えた場合、超過分を補償してくれます。

また、他人のお車・ガードレールなどに対する補償、自分のバイクの修理費用や自分自身・同乗者のケガに対する補償までセットできるため、万一の事故に備える上で非常に重要です。補償内容はライフスタイルやバイクの種類などに応じてカスタマイズすることができます。

また、ロードサービスが自動セットされていることも多く、ツーリング中のトラブルにも対応できます。

ただし、任意保険の保険料は自賠責保険のように一律ではなく、補償内容やノンフリート等級、契約する保険会社などによって大きく変動します。

任意保険の補償内容

任意保険は、基本補償に特約を組み合わせることで、より手厚い補償プランを構築できます。

三井ダイレクト損保を例に、主な補償内容について見てみましょう。

主な基本補償
補償名 概要
対人賠償保険 事故で他人(相手方)をケガまたは死亡させた場合に、自賠責保険の上限を超える損害賠償額をお支払
対物賠償保険 事故で他人のお車や財物(家屋、ガードレール、電柱など)を壊した場合の損害賠償額をお支払
主な特約
特約名 概要
人身傷害補償特約 契約車両の運転者や同乗者が事故でケガまたは死亡した場合、治療費・休業損害などの保険金をお支払
搭乗者傷害特約 契約車両の運転者や同乗者が事故でケガまたは死亡した場合、あらかじめ定めた一定額の保険金をお支払
自損事故傷害特約 単独事故(自損事故)や相手に過失がなく自賠責保険で補償されない事故で運転者や同乗者がケガまたは死亡した場合に、定額の保険金をお支払(注1)
無保険車傷害特約 事故相手が無保険車だった場合や、相手から十分な賠償を受けられない場合に、契約者や同乗者の死傷について保険金をお支払(注2)

なお、バイク保険の任意保険の対人・対物賠償の普及率は、次のようになっています。

バイク保険の任意保険の対人・対物賠償の普及率
用途・車種 対人賠償普及率 対物賠償普及率
二輪車 47.0% 47.9%

自家用普通乗用車の任意保険の対人・対物賠償普及率(83.2%)と比較すると低いですが、利用者全体の50%近くの方がバイク保険の任意保険の対人・対物賠償に加入しています。

対人・対物賠償をセットするか迷われている場合は、万一の事故に備えるためにもセットするのがおすすめです。

バイク保険(任意保険)の選び方

任意保険に加入する際は、補償内容・保険料・付帯サービスのバランスをしっかり比較検討することが大切です。

単に安いから、という理由だけで選んでしまうと、いざというときに補償が足りず後悔することもあります。

ここでは、自分に合った任意保険を選ぶために押さえておきたい4つのポイントを紹介します。

必要な補償の確認

任意保険は、補償内容を充実させるほど保険料も高くなります。
そのため、バイクの使用頻度や用途、事故リスクに応じて、必要な補償を見極めて選ぶことが大切です。

たとえば、毎日の通勤でバイクに乗る方や長距離ツーリングをする方であれば、対人賠償保険、対物賠償保険を無制限に設定するなど補償を手厚くしておくといいでしょう。

一方で、週末に近所を走る程度の利用であれば、補償を必要最低限にすることで、保険料と補償のバランスを取ることができます。

ほかにも、任意保険は基本補償に加え、必要に応じて特約をセットできるのが特徴です。
セットできる特約の種類は保険会社によって異なるため、事前にしっかりと確認しましょう。

自分に必要な補償がセットできる保険会社であるかという点も大切なポイントです。

契約スタイルの確認

どのような契約スタイルを選ぶかも重要です。
店舗で契約手続きを行う「代理店型」は、対面でのきめ細やかなサポートが受けられる反面、中間コストが多く発生するためネット型(通販型・ダイレクト型)と比べて保険料は高くなる傾向があります。

一方で、インターネット上で手続きが完結する「ネット型(通販型・ダイレクト型)」は、人件費などの中間コストを抑えることができるため、代理店型と比べて保険料は安くなる傾向があります。

保険料を抑えながら、必要な補償はしっかり確保したいという方は、ネット型保険を複数比較して選ぶといいでしょう。

ロードサービスの内容

バイクはトラブル時に自力での走行が難しいことも多いため、ロードサービスの内容はとても重要です。

特にツーリング先でのバッテリー上がりやガス欠、パンクなど、いざというときに頼りになるロードサービスの内容かどうかは保険選びの大きなポイントになります。

たとえば三井ダイレクト損保では、事故・故障時のロードサービスが充実しています。

24時間365日対応できるロードサービスをご用意しているため、夜間や休日のトラブルでも安心です。

割引サービスの確認

保険会社によってはインターネット契約割引や長期無事故割引など、様々な割引サービスが用意されています。

それぞれの割引ごとに「インターネット経由での契約のみ」「新規契約者のみ」など適用条件が設定されている場合があるため、事前に適用条件をしっかりと確認しましょう。

バイク保険の保険料相場

続いては、バイク保険の自賠責保険(強制保険)と任意保険の保険料相場について、それぞれ詳しく解説します。

自賠責保険(強制保険)の相場

自賠責保険の保険料は、契約期間と排気量によって定められています。
前述のとおり、保険会社による違いはなく、どこで加入しても保険料は一律となっています。

以下が、本土地域での原付およびバイクの保険料です。(沖縄・離島は別料金)

自賠責保険(強制保険)の保険料例
補償期間 原動機付自転車 二輪車(排気量125cc超250cc以下)
一般原動機付自転車
(排気量125cc以下)
特定小型
原動機付自転車
12か月(1年) 6,910円 6,650円 7,100円
24か月(2年) 8,560円 8,040円 8,920円
36か月(3年) 10,170円 9,400円 10,710円
48か月(4年) 11,760円 10,730円 12,470円
60か月(5年) 13,310円 12,040円 14,200円

任意保険の相場

任意保険は自賠責保険と違い、補償内容や年齢条件など様々な条件に応じて保険料が異なるのが特徴です。
これは、自賠責保険が法律で定められた必要最低限の補償を提供するため、個人の条件(年齢など)による保険料の差がないことと対照的です。

補償内容を手厚くするほど保険料は高くなるため、ライフスタイルやリスクなどに応じて選択しましょう。

損害保険料率算出機構の「2024年度 自動車保険の概況(2023年度統計)新規ウィンドウで開く」を基に算出した任意保険の平均保険料は、次のとおりです。

車両区分 年間平均保険料 月額平均保険料
二輪車 27,839円 2,319円
原動機付自転車(原付) 18,821円 1,568円

バイク保険(任意保険)の保険料に影響する「等級制度」とは

任意保険には、一般的には「ノンフリート等級」(以下、「等級」とします)が適用されています。

等級は1~20等級まであり、事故の有無に応じて上がったり下がったりします。等級が上がるほど基本的には保険料が安くなります。

ノンフリート等級について詳しくはこちら新規ウィンドウで開く

バイク保険(任意保険)に加入する際の注意点

バイク保険(任意保険)に加入する際、保険料の安さだけを重視してしまうと、いざというときに十分な補償が受けられないリスクがあるため、補償内容に不足がないかをよく確認するようにしましょう。
このほかにも、任意保険加入前に確認しておきたい注意点について紹介します。

バイクのカスタムをすると補償適用外になる可能性がある

公道を走行するバイクは、法律で定められた保安基準に適合している必要があります。バイクをカスタムする場合、この保安基準の範囲内で行いましょう。

保安基準に反するバイク(違法改造を施しているバイク)は、保険に加入することができません。

保安基準の範囲内でカスタムを行う場合、次の点に注意が必要です。

車両保険・盗難補償の有無

車両保険とは、バイクが事故などで損害を受けた場合に修理費などを補償する保険です。保険会社によっては、補償の取り扱いがない場合があります。

また、車両保険を取り扱っている保険会社でも、盗難は補償の対象外となっている場合があります。

バイクの損害・盗難に備えたい方は、加入予定の保険会社での補償の有無を事前に確認するようにしましょう。

豪雨や洪水などによる水災時の補償の有無

水災による損害についても、車両保険で備えることができます。

ただし、保険会社によって補償の対象となる事故の範囲は異なります。水災リスクの高い地域にお住まいの方などは、あらかじめ水災時の補償の有無を確認するようにしましょう。

バイク保険(任意保険)に加入して万一の事故に備えよう

バイク保険には、法律で加入が義務付けられている自賠責保険(強制保険)と、より広い補償をカバーする任意保険があります。

自賠責保険だけでは対人賠償の最低限の補償しか受けられず、物件事故や自分自身のケガは補償されません。
事故のリスクや高額な賠償に備えるためにも、対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害保険などを含む任意保険への加入をおすすめします。

三井ダイレクト損保なら、インターネットで手軽に見積もり・ご契約が可能です。
さらに、補償プランの作成については、コンシェルジュデスクによるサポートが受けられるので、まずはお気軽にご相談ください。

ご検討中のお客さま

重要書類のご案内

バイク保険のパンフレット・重要事項説明書・約款のしおり(普通保険約款・特約)・ロードサービスご利用規約はこちらからご覧いただけます。

パンフレット・重要書類

よくあるご質問

Q.
「事故の種類」とは何ですか?
A.

事故内容を、翌年の保険等級への影響ごとに分類したものです。事故の種類は、「3等級ダウン事故」、「1等級ダウン事故」、「ノーカウント事故」の3種類に分けられています。

保険を使用すると、基本的に翌年の保険等級が下がります。何等級下がるのかは事故の内容によって決まっており、この事故内容の分類を「事故の種類」と呼んでいます。

Q.
三井ダイレクト損保で取り扱っている商品について教えてください。
Q.
自動車保険・バイク保険にロードサービスはついていますか?
Q.
事故や故障でバイクが動かなくなってしまった場合、どうすればいいですか?
A.

当社ロードサービスセンター(事故発生時は事故受付センター)までご連絡(注)ください。
ご契約いただいたバイクのトラブルの際に、現場へレッカー車(積載車)や修理業者を派遣します。

  • (注)当社ロードサービスセンターへの事前連絡がないままお客さまご自身で業者を手配された場合、サービスの対象外となりますのでご注意ください。
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