バイク保険の人身傷害保険・搭乗者傷害保険とは?2つの違いや必要性を紹介
2026年3月作成

この記事でわかること
- 人身傷害保険は、治療費や休業損害を実費で補償する
- 搭乗者傷害保険は、治療費に関係なく定額をすぐ受け取れる
- 毎日バイク通勤・通学する方や扶養家族がいる方は、手厚い補償が必要
- 両方をセットすると、事故直後も将来も安心できる
バイク保険に加入する際、ご自身や同乗者の万一に備えるための補償として「人身傷害保険」や「搭乗者傷害保険」をセットしておくと安心です。
しかし、人身傷害保険と搭乗者傷害保険のどちらを選べばいいか迷う方も多いのではないでしょうか。
2つの保険は、補償の対象や保険金の支払方法に違いがあります。
この記事では、バイク保険における人身傷害保険と搭乗者傷害保険の仕組みや特徴、違いについてわかりやすく解説します。
- ※三井ダイレクト損保のバイク保険では、人身傷害保険を「人身傷害補償特約」、搭乗者傷害保険は「搭乗者傷害特約」として取り扱っています。
バイク保険の人身傷害保険とは

バイク保険の人身傷害保険とは、契約者本人や同乗者、契約者のご家族が自動車事故によってケガをしたり、死亡したりした場合に、以下のような費用や損害を補償してくれる保険です。
- 治療費
- 休業損害
- 精神的損害
- 逸失利益(注)など
- (注)事故がなければ得られたはずの将来の利益
バイクは自動車に比べて事故によるケガのリスクが高いため、人身傷害保険の必要性は高いと言えます。
人身傷害保険の大きな特徴は、相手方との示談交渉を待たずに、保険金を受け取ることができる点です。
相手方のある事故の場合、相手方からの賠償金のお支払いは、基本的には示談完了後となります。
そのため、場合によっては保険金のお支払いに時間がかかることがありますが、人身傷害保険をセットしていれば、示談交渉の結果を待たずに保険金を受け取ることができます。
また、人身傷害保険だけを使用した場合は翌年のノンフリート等級(以下、「等級」とします)に影響がない点も特徴のひとつです。
補償範囲
人身傷害保険の補償範囲は、契約内容によって異なります。
たとえば、三井ダイレクト損保のバイク保険には、2つのタイプがあります。それぞれの違いは以下のとおりです。
| プラン名 | ご契約のバイク乗車中の事故 (単独事故・単独事故以外) |
他人の自動車に乗車中または 歩行中等に起きた自動車事故 |
|---|---|---|
| 車内のみ補償タイプ | 乗車中の方全員が補償される |
補償されない |
| 車内・車外補償タイプ | 乗車中の方全員が補償される |
△ 記名被保険者(主に運転される方)とそのご家族のみが補償される |
「車内のみ補償タイプ」は、ご契約のバイクに乗車中の事故だけが対象となるため、保険料を抑えたい方に適しています。
一方で「車内・車外補償タイプ」は、ご契約のバイクに乗車中以外でも補償を受けることができる点が特徴です。
例えば、歩行中に自動車にひかれたといった事故でも補償されるため、日常生活のリスクにも備えることができます。
そのため、安心感を優先したい方や家族の安全を幅広く守りたい方には、このタイプが適しています。
補償されない場合
人身傷害保険は、被保険者自身の酒気帯び運転や無免許運転による事故、自然災害による損害などは、補償の対象外となるのが一般的です。
三井ダイレクト損保のバイク保険でも、主に以下に該当する場合は補償されません。
人身傷害補償特約で補償対象外となるケースの一例
- 被保険者の故意または重大な過失によってその本人について生じた傷害
- 被保険者が酒気を帯びた状態、無免許、麻薬吸引等の状態で運転中にその本人について生じた傷害
- 被保険者の脳疾患・疾病・心神喪失によって生じた損害または傷害など
詳しくはこちらをご確認ください。
保険金額の目安
人身傷害保険で補償されるのは、実際にかかった治療費や入院費、通院費だけではありません。事故で働けなくなった場合の休業損害や、将来的に得られたはずの収入(逸失利益)まで補償されるのが一般的です。
休業損害や逸失利益などについては、補償の対象となる方の年齢や収入などによって、支払われる保険金額が異なります。
さらに、死亡の場合には葬儀費用なども含めて支払われる仕組みです。
以下は、三井ダイレクト損保の基準に基づいて計算した、死亡による損害額の目安です。
平均的な損害額(死亡の場合の目安)
こちらは年収500万円を想定した表となります。詳しくはこちらをご覧ください。
| 年齢 | 独身 | 夫婦(配偶者) | 夫婦+子1名 | 夫婦+子2名以上 |
|---|---|---|---|---|
| 25歳 | 約7,600万円 | 約9,200万円 | 約9,800万円 | 約10,400万円 |
| 30歳 | 約7,200万円 | 約8,800万円 | 約9,300万円 | 約9,900万円 |
| 35歳 | 約6,800万円 | 約8,200万円 | 約8,700万円 | 約9,200万円 |
| 40歳 | 約6,300万円 | 約7,600万円 | 約8,100万円 | 約8,500万円 |
| 45歳 | 約5,700万円 | 約6,900万円 | 約7,300万円 | 約7,700万円 |
| 50歳 | 約5,000万円 | 約6,100万円 | 約6,400万円 | 約6,700万円 |
| 55歳 | 約4,500万円 | 約5,500万円 | 約5,800万円 | 約6,100万円 |
| 60歳 | 約4,200万円 | 約5,100万円 | 約5,300万円 | 約5,600万円 |
- ※上表の金額は以下条件のもと、三井ダイレクト損保の基準に基づいて計算した損害額の一例です。損害額は、精神的損害・逸失利益・葬儀費の合計額です。実際の事故でお支払する保険金の額とは異なる場合があります。また、事故の相手方から受け取る損害賠償金の額と異なる場合があります。
- (1)精神的損害:上表の「独身」は一家の支柱でないものとし、「独身」以外は一家の支柱としています。
①「独身」:1,600万円 ②「独身」以外:2,000万円 - (2)葬儀費:一律100万円
- ※上記の表は平均的な損害額であり、記載されている金額以上の損害額が発生する可能性もあります。保険金額を設定される際は、上記を参考にして十分にご検討ください。
若年層の場合は将来的な収入が多く見込まれるため、独身であっても損害額は高くなります。
なお、契約時に設定した保険金額を超える部分は支払われません。
そのため、バイク保険を契約する際は、実際に必要となる生活費などを考慮し、十分な上限額を設定しましょう。
たとえば、子どもが小さい家庭では教育費や生活費が長期にわたり必要になるため、補償上限を高めに設定するのが望ましいと言えます。
バイク保険の搭乗者傷害保険とは

バイク保険の搭乗者傷害保険は、ご契約のバイクに乗車中の方が交通事故によって死亡またはケガを負った場合に、あらかじめ定められた一定額の保険金が支払われる仕組みとなっています。
実際の治療費にかかわらず定額の保険金が支払われるため、入院時の初期費用など、事故直後に必要な出費をスピーディーにカバーできるのがメリットです。
さらに、搭乗者傷害保険だけを使用した場合は翌年の等級に影響がない点も特徴のひとつです。
補償の対象となる事故
一般的にご契約のバイクに乗車中に発生した単独事故や対人・対物事故が補償の対象になります。
搭乗者は、契約者本人や家族だけでなく、友人や知人などの同乗者も含まれるため、万一の事故でも幅広く補償を受けられます。
補償されない場合
人身傷害保険と同様に、搭乗者傷害保険にも保険金が支払われないケースがあります。
三井ダイレクト損保のバイク保険では、主に以下に該当する場合は補償が適用されません。
搭乗者傷害特約で補償対象外となるケースの一例
- 被保険者の故意または重大な過失によってその本人について生じた傷害
- 被保険者が酒気を帯びた状態、無免許、麻薬吸引等の状態で運転中にその本人について生じた傷害
- 被保険者の脳疾患・疾病・心神喪失によって生じた損害または傷害 など
詳しくはこちらをご確認ください。
保険金額の目安
三井ダイレクト損保のバイク保険では、搭乗者傷害特約に「傷害一時金払」と「死亡・後遺障害」の2種類があります。
それぞれの特徴や支払われる保険金額は、以下のとおりです。
| 特約の種類 | 特徴 | 支払われる保険金額(1名ごと) |
|---|---|---|
| 傷害一時金払 | 被保険者が事故によるケガで入院・通院した場合、部位・症状に関わらず日数に応じて1名ごとに一律の保険金が支払われる |
|
| 死亡・後遺障害 | 被保険者が死亡した場合や後遺障害を被った場合、実際の治療費や収入などの違いに関わらず、1名ごとに保険金が支払われる |
|
搭乗者傷害特約の傷害一時金払は、入院や通院が短期間であっても保険金額をすぐに受け取ることができます。
一方で、搭乗者傷害特約の死亡・後遺障害は、事故で重い後遺障害を負った場合や、最悪の事態に備えるための補償です。
遺族の生活費などを支える役割があり、大切な備えとなります。
後遺障害の場合は等級によって保険金額は変動しますが、重度の場合は保険金が全額支払われるため、長期的な生活保障として心強い存在になるでしょう。
バイク保険の人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い

ここまでに紹介したとおり、バイク保険の人身傷害保険と搭乗者傷害保険には、補償の対象や保険金額に以下のような違いがあります。
| 人身傷害保険 | 搭乗者傷害保険 | |
|---|---|---|
| 補償の対象となる事故 | 選択プランによって異なる
|
ご契約のバイクに乗車中の事故のみ |
| 保険金額 | 実際の損害額に応じて支払われる | 定額で支払われる |
| メリット |
|
支払がスピーディーで当座の出費をカバーできる |
| 注意点 | 実際の損害額をベースに補償されるため、支払に時間がかかる | 保険金額が実際の損害額より少ない場合もある |
人身傷害保険と搭乗者傷害保険は補償の仕組みが異なるため、併用して加入することで、万一の事故にも手厚く備えることができます。
バイク保険の人身傷害保険・搭乗者傷害保険はどのような方に必要?

バイクは自動車に比べて事故の際に身体が受けるダメージが大きく、ケガや死亡のリスクが高いとされています。
特に、次のようなケースに該当するという方は、人身傷害保険や搭乗者傷害保険への加入をおすすめします。
なお、人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、両方セットすることも可能です。
三井ダイレクト損保のバイク保険では、いずれも任意セットの特約として取り扱っています。
バイク通勤・通学をしている方
警視庁が公開している2024年の二輪乗車中の交通死亡事故の発生データを見ると、出勤と退勤を合わせた「通勤途中の事故」が全体の52.6%を占めています。
出典:警視庁「2024年中 二輪車の交通死亡事故の発生状況(東京都内)」
通勤や通学にバイクを利用している方は、人身傷害保険や搭乗者傷害保険で万一の事故に備えておくと安心です。
高速道路や交通量の多い道路を走る方
高速道路や国道など、交通量が多く速度が出やすい道路でのバイク事故は、軽微な接触事故でも大きなケガにつながりやすいのが特徴です。
実際に、高速道路でのバイク事故は、自動車と比べて死亡率・重傷率が高い傾向があります。
出典:首都高ドライバーズサイト「二輪車の安全走行のために」
日常的に高速道路や交通量の多い道路を走行する機会がある方は、補償を手厚くしておくと安心です。
扶養家族がいる方
配偶者や子どもなどの扶養家族がいる場合、万一の事故が家計に与える影響が大きくなります。
特に人身傷害保険は、治療費に加えて休業損害や逸失利益まで補償されるため、家族の生活を守るための大きな支えとなります。
貯蓄だけでは不安がある方
バイク事故では、長期入院やリハビリが必要になることも多く、医療費や生活費の負担が想像以上に大きくなる場合があります。
搭乗者傷害保険なら、事故直後の入院費や当座の費用をスピーディーに受け取ることができます。
さらに、実際の損害額に応じた補償を受けることが可能な人身傷害保険を組み合わせることで、自己負担を大幅に軽減でき、経済的な損害を抑えられるでしょう。
バイク保険の人身傷害保険と搭乗者傷害保険はどちらを選べばいい?

人身傷害保険と搭乗者傷害保険は両方セットすることで補償を手厚くすることができますが、保険料を抑えたい方はどちらか一方をセットすることも可能です。
どちらを選ぶかは、どのようなリスクに重点を置くかで変わってきます。
人身傷害保険は、契約者本人や同乗者が事故でケガをした場合に、実際にかかった治療費や休業損害などを補償してくれます。
長期入院や後遺障害が残るケースでも経済的にカバーできるのが大きなメリットです。
ただし、損害額の確定後に保険金が支払われるため、損害額の算定に時間がかかった場合は、保険金を受け取るまで一時的な経済的負担が発生することがあります。
一方、搭乗者傷害保険は、バイク乗車中に事故に遭ったとき、あらかじめ決められた金額が一時金として支払われる仕組みです。
支払基準が明確でスピーディーに保険金を受け取ることができる点が魅力ですが、保険金額が実際の損害額に対して不足する可能性がある点には注意する必要があります。
どちらか一方をセットする場合は、実際の治療費や収入減をしっかり補いたい方は人身傷害保険、事故直後の出費に備えたい方は搭乗者傷害保険に加入するのがおすすめです。
| 人身傷害補償特約 | 搭乗者傷害特約 (傷害一時金払) |
搭乗者傷害特約 (死亡・後遺障害) |
||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 入院・通院 | 後遺障害 | 死亡 | 入院・通院 | 後遺障害 | 死亡 | |
| 支払われる保険金の種類 |
|
|
|
|
症状に応じて保険金額の4~100% | 保険金額全額 |
| 目的・ケース |
実際の治療費や休業損害まで幅広く補償を受けたい
|
短期通院、入院でも補償を受けたい | 万一の重大事故(死亡・重度後遺障害)に備えたい | |||
| 加入パターン:人身傷害補償特約+搭乗者傷害特約(傷害一時金払)(死亡・後遺障害) | ||||||
| 加入パターン:人身傷害補償特約+搭乗者傷害特約(傷害一時金払) | ||||||
| 加入パターン:人身傷害補償特約+搭乗者傷害特約(死亡・後遺障害) | ||||||
| 加入パターン:搭乗者傷害特約(傷害一時金払)(死亡・後遺障害)のみ | ||||||
| 加入パターン:人身傷害補償特約のみ | ||||||
バイク保険の人身傷害保険・搭乗者傷害保険は必要に応じてセットしよう

人身傷害保険と搭乗者傷害保険は混同されやすい保険ですが、実際には補償の仕組みが大きく異なります。
バイクは、自動車に比べて事故時の被害が大きくなりやすいため、自分に合った補償内容を選ぶことが重要です。
三井ダイレクト損保のバイク保険では、「人身傷害補償特約」「搭乗者傷害補償特約」として取り扱っており、ニーズに合わせてお選びいただける契約プランを揃えています。
保険金の設定額や加入プランの選び方についてご不明な点があれば、ぜひ気軽にコンシェルジュデスクまでご相談ください。
メールでのお問い合わせやチャットサービスについては、24時間いつでもご利用いただけます。
- ※三井ダイレクト損保の商品の詳細は、重要事項説明書や約款のしおり(普通保険約款・特約)等で必ずご確認ください。
よくあるご質問
- Q.
- インターネットでバイク保険にはじめて加入する場合の手続きについて教えてください。
- Q.
- 傷害保険(人身傷害、搭乗者傷害、自損事故傷害)の種類について教えてください。
- A.
-
- 人身傷害補償特約(任意セット)
- 搭乗者傷害特約(任意セット)
- 自損事故傷害特約(任意セット)
- Q.
- 傷害特約や傷害保険で補償の対象外となるのはどのような場合ですか?
- A.
人身傷害補償特約、「搭乗者傷害危険補償特約(傷害一時金払)」「搭乗者傷害危険補償特約(死亡・後遺障害)」、自損事故傷害特約、無保険車傷害特約では主に以下のような場合が補償の対象外となります。
- 被保険者の故意または重大な過失によってその本人について生じた傷害
- 被保険者が酒気を帯びた状態、無免許、麻薬吸引等の状態で運転中にその本人について生じた傷害
- 被保険者の脳疾患・疾病・心神喪失によって生じた損害または傷害
その他のケースはこちら
- Q.
- 搭乗者傷害特約と人身傷害補償特約の違いは何ですか?
- Q.
- 事故でケガをした場合、搭乗者傷害特約と人身傷害補償特約の両方から保険金がもらえますか?