引越しをしたときの車庫証明の手続き方法って?賃貸の引越しについても解説!

役所での手続き、運転免許証の住所変更など、引越しの際にはさまざまな手続きが必要になりますよね。自動車を持っている方にとっては、「車庫証明」の変更手続きも大切な手続きのひとつ。もし怠ると罰金を科される可能性もあるため、事前によく確認をしておく必要があります。
そこで本ページでは、そもそも車庫証明とはどのようなものなのか、引越しをしたとき車庫証明はどうすべきなのか、などについて詳しくご紹介します。

1.車庫証明とは?

「車庫証明」は「自動車保管場所証明書」の通称で、自動車の保管場所があることを証明する書類です。車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)で、自動車の所有者は保管場所を確保すること、車庫証明の申請をすることが法律で定められています。

車庫証明交付の条件は?

車庫証明の交付を受けるには、申請する保管場所(車庫)が以下のような条件を満たしている必要があります。

  • 駐車場、車庫、空き地など、道路以外の場所であること
  • 自動車を使用する本拠地(住所)から、直線距離で2km以内であること
  • 自動車が通行できる道路から支障なく出入りさせることができ、かつ、自動車全体が道路へはみ出すことがなく置けること
  • 保管場所として使用できる権利を持っていること

車庫証明の取り方は?

車庫証明は、下記の必要書類を作成し、保管場所(車庫)の所在地を管轄する警察署の窓口へ提出することで、申請することができます。

車庫証明に必要な書類

自己の土地・建物を使用する場合

  1. 自動車保管場所証明申請書
  2. 保管場所標章交付申請書
  3. 保管場所の配置図・所在図
  4. 保管場所使用権原疎明書面(自認書)

月極など賃貸駐車場の場合

  1. 自動車保管場所証明申請書
  2. 保管場所標章交付申請書
  3. 保管場所の配置図・所在図
  4. 保管場所使用承諾証明書(「賃貸の場合は、不動産会社が対応することも」を参照)

車庫証明を申請する際に必要なもの

  • ①〜④の申請書類一式
  • 車の使用者の住所が確認できる書類(住所が記載された運転免許証や健康保険証など)
  • 印鑑
  • 申請手数料 2,000円程度(都道府県によって異なる)

必要書類は、警察署窓口で配布を受けるか、警察署によってはWebサイトからダウンロードすることも可能です。事前に準備を行い、効率よく手続きが行えるようにしておきましょう。

証明書は、申請から約3〜7日間で交付されます。発行されたら、手数料約500円(都道府県によって異なる)を支払って、交付される以下の書類を受け取り、次の通りに処理を行いましょう。

  • 自動車保管場所証明書 … 証明日(交付予定日)から1か月以内に運輸支局へ提出
  • 保管場所標章番号通知書 … 大切に保管する
  • 保管場所標章 … 車の後部ガラス等に貼る

車庫証明の必要書類・書き方に関しては下記ページで詳しく解説しています。

軽自動車の場合は?

軽自動車の場合は自動車を保有する際、車庫証明書ではなく「軽自動車の保管場所届出」が必要となります。軽自動車も車庫は必要ですが、地域によって、保管場所届出が必要な場合と、必要が無い場合があります。軽自動車の保管場所届出が必要かどうかは、各都道府県の警察署のWebサイトなどで確認をしましょう。

軽自動車の保管場所届出は、下記の必要書類を作成し、保管場所(車庫)の所在地を管轄する警察署窓口へ提出することで、届出をすることができます。

軽自動車の保管場所届出に必要な書類

自己の土地・建物を使用する場合

  1. 自動車保管場所届出書
  2. 保管場所標章交付申請書
  3. 保管場所の所在図・配置図
  4. 保管場所の使用権原を疎明する書類(自認書)

月極などの賃貸駐車場の場合

  1. 自動車保管場所届出書
  2. 保管場所標章交付申請書
  3. 保管場所の所在図・配置図
  4. 保管場所使用承諾証明書

届出をする際に必要なもの

  • ①〜④の申請書類一式
  • 車の使用者の住所が確認できる書類(住所が記載された運転免許証や健康保険証など)
  • 印鑑
  • 標章交付手数料 500円程度(都道府県によって異なる)

必要書類は、警察署窓口で配布を受けるか、警察署によってはWebサイトからダウンロードすることも可能です。事前に準備を行い、効率よく手続きが行えるようにしておきましょう。

また、軽自動車の保管場所届出の提出後はほとんどの場合、その場で書類などが交付されます。受け取ったら、次の通りに処理を行いましょう。

  • 保管場所標章番号通知書 … 大切に保管する
  • 保管場所標章 … 車の後部ガラス等に貼る

保管場所標章(ステッカー)を貼る位置は?

車庫証明を受け取ると、「保管場所標章番号通知書」のほか、「保管場所標章」というステッカーを受け取ります。保管場所標章には、9桁の標章番号、保管場所の位置を示す都道府県または市町村名、保管場所標章を発行した警察署長が記載されています。
保管場所標章は受け取ったら、車に貼る義務があります。貼る位置は、自動車の後面ガラス(リヤウインドウ)で、保管場所標章に表示された事項が後方から見やすい位置に貼ることとされています。オープンカーなど車に後面ガラスがない場合、貼り付けられない場合、後方から保管場所標章が見えにくい場合などは、車体左側面に貼り付けます。

2.引越しをした場合、車庫証明の手続きはどうする?

引越しをした際は、車庫証明の住所変更の手続きが必要になります。

車庫証明の住所変更方法は?

引越しをした際は、自動車購入などの新規登録の際と同じように、保管場所の所在地を管轄する警察署窓口へ申請書類を提出することで手続きを行うことができます。

住所変更の期限は?

車庫証明の住所変更の手続きは、住所の変更があった日から15日以内に行うことが法律で定められています。変更しないまま放置していると、10万円以下の罰金が発生することもあるので、引越し後は速やかに手続きを行うようにしましょう。

車検証とナンバープレートの住所変更も行おう

引越しをしたときは、車庫証明のほか「自動車検査証(車検証)」の住所変更も必要になります。自動車税の納付通知書は、車検証に記載されている住所に送付されるので、住所変更をせず古い住所のままにしておくと、自動車税の納税が遅れてしまうことにもなりかねません。

車検証の住所変更をする際には、車庫証明が必要になります。車検証の住所変更も車庫証明と同様、15日以内に行うことが法律で定められています。車庫証明の申請から交付までに約7日かかる場合があることも想定して、車庫証明を変更した後は、すぐに車検証の変更手続きも行いましょう。

車検証の住所変更方法

車検証の変更手続きを行う場所は、新住所を管轄する運輸支局または自動車検査登録事務所になります。軽自動車の場合は、管轄の軽自動車検査協会で手続きを行います。

車検証の住所変更で必要なもの(普通自動車の場合)

  1. 現在の車検証
  2. 新しい住所を証明する書類(住民票の写し等、発行から3か月以内)
  3. 自動車保管場所証明書(発行からおよそ1か月以内)
  4. 申請書(運輸支局の窓口、またはWebサイトからダウンロード)
  1. 印鑑
  2. 登録手数料(350円)
  3. 手数料納付書
    • 委任状(代理人による申請を行う場合に必要)

車検証の住所変更で必要なもの(軽自動車の場合)

  1. 現在の車検証
  2. 新しい住所を証明する書類(住民票の写し等、発行から3か月以内)
  3. 自動車保管場所証明書(発行からおよそ1か月以内)
  4. 自動車検査証記入申請書(軽自動車検査協会事務所・支所の窓口、またはWebサイトからダウンロード)
  1. 軽自動車税申告書
  2. 印鑑
    • 委任状(代理人による申請を行う場合に必要)

記入した必要書類などを提出したら、その日のうちに新しい車検証が交付されます。新しい車検証が交付されたら、自動車税の納税通知書が新しい住所に送られるように、自動車税事務所に変更内容を申告しましょう。
運輸支局の管轄が旧住所と変わらない場合はここで終了ですが、他の管轄地域からの転入の場合は「ナンバープレート」の変更も必要です。

ナンバープレート(登録番号)の変更方法

ナンバープレートを変更する場合は、車を運輸支局に持ち込む必要があります。新しい車検証を受け取り、自動車税事務所に変更を申告後、ナンバープレートの変更手続きへと移りましょう。運輸支局のナンバー返納窓口で、取り外した古いナンバープレートを返却し、ナンバー交付窓口で新しいナンバープレートを購入し取り付けます。最後に、車検証の記載内容と車が同一であるかの確認がされ、問題がなければ、封印取付所で、ナンバープレートの封印を行います。
ナンバープレート代は地域によって異なりますが、普通車の場合1,500円程度、希望ナンバーの場合は3,900円〜5,600円程度です。

3.賃貸アパート・マンションへの引越しでも、車庫証明の変更手続きは必要?

車庫が同じでも、住所が変更になった場合は変更手続きが必要

賃貸の住み替えで、借りていた駐車場に変更がなくても、住所が変更となった場合は、新しく車庫証明を再取得する必要があります。車庫証明の再取得は、新しい住まいから駐車場までの距離は2km以内が条件です。2km以上離れた場合は、車庫証明を取得することができないので、駐車場も新しく借り直す必要があります。

賃貸の場合は、不動産会社が対応することも

アパートやマンションの専用駐車場や月極駐車場など、賃貸の駐車場で車庫証明を取得する場合は、「保管場所使用承諾証明書」が必要になります。これは他人が所有している車庫を借りる場合に必要な書類です。保管場所使用承諾証明書は、車庫の所有者である大家さんや管理会社の署名・捺印が必要になりますが、数千円ほどの手数料を請求される場合もあります。

手数料を節約したい場合は、保管場所使用承諾証明書の代わりに、駐車場の賃貸契約書の写しで代用をすることも可能です。ただし、警察署によって条件等が異なるため、賃貸契約書でも代用できるかどうかを、事前に管轄の警察署に確認しておきましょう。

保管場所使用承諾証明書の書き方に関しては下記ページで詳しく解説しています。

手続きを代理人にお願いすることもできる

車庫証明は警察署に足を運ぶ必要がありますが、警察署の窓口が空いている時間は平日の9時〜17時頃。仕事があってなかなか窓口が空いている時間帯に行けない方も多いと思います。その場合は第三者にお願いすることも可能です。しかし、書類に不備があった際、代理人は間違いを訂正することができません。

そんなときに役立つのが「委任状」です。委任状があればその場で訂正することが可能なので、第三者にお願いする場合は事前に委任状を用意しましょう。また、車庫証明と同様に、車検証の住所変更、ナンバープレートの変更も代理人に依頼することが可能です。

まとめ

引越しをすると各種手続きが膨大なため、自動車関連の住所変更を後回しにしてしまう方も少なくないかもしれません。しかし、車庫証明や車検証の住所変更は新しい住所になってから15日以内と期限があり、また、変更を忘れると罰金を支払うことになる可能性もあります。

どの順番でいつ手続きをしたらよいか事前にしっかりとスケジュールを練っておき、スムーズに対応できるようにしましょう!

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