渋滞について学ぼう!

渋滞に関する様々な研究・発表をされている、東京大学の西成教授の著書【渋滞学】(株式会社新潮社:平成18年9月20日発行)から、高速道路の渋滞原因について調べてみました。

渋滞時の豆知識 1:高速道路の渋滞発生原因第1位は・・・ 4:ドライバー同士の連携プレーで渋滞回避!? 2:わけのわからない渋滞の正体 3:気がつかない上り坂でスピードダウン。そして・・・

1:高速道路の渋滞発生原因第1は・・・

平成17年度に東日本高速道路が調べた、高速道路の渋滞発生原因によると、第1位は「サグ部・上り坂(35%)」。以下、「事故(29%)」「合流部(28%)」「料金所(4%)」。料金所が原因の渋滞って意外と少ないんですね。

でも、ちょっとまって。渋滞発生原因の第1位「サグ部」って何?

2:わけのわからない渋滞の正体

渋滞原因の第1位である「サグ(sag)部」ってどのようなところのことなのかな?英語の辞書で「sag」を調べてみると、棚などの真ん中の部分が重みで「たわむ」という意味。ゆるやかにたわんだような状態の道を「サグ部」っていうんですって。具体的には100m進むと2〜3m上昇しているぐらいの坂道がサグ部とのこと。そんなの気がつくのかな?気がつかなそうだけど。しかしその気がつかないことが大問題!「自然渋滞」っていわれている原因は、このサグ部(たわみ)に気がつかないことなんだって!

でも、「たわみ」に気がつかないとどうして渋滞になるの?

3:気がつかない上り坂でスピードダウン。そして・・・

この緩やかなたわみの上り坂。気がつかないとスピードは徐々にダウン。「あ、上り坂か」と思ってアクセルを踏んでも、もう手遅れ。もし、後続車がいた場合、後続車は車間距離が縮まってくるのでブレーキで減速。その車にも後続車がいた場合、さらに強くブレーキで減速・・・。このブレーキ→より強いブレーキ→より強いブレーキの連鎖反応が、サグ部での渋滞の原因!車間距離が十分あれば影響がなくても、車間距離が短いとこの連鎖反応で渋滞しちゃうんですって。

じゃあ、車間距離ってどのくらいあればいいのかな?

4:ドライバー同士の連携プレーで渋滞回避!?

前を走る車の減速が後続車に影響を与えないギリギリの車間距離。普通の高速道路の場合、40m。この、車間距離が40m以下で走らなければならない状況の時はもう渋滞に巻き込まれているんだって。高速道路にたまに立っている車間距離確認用の50mとか100mの看板。これで車間距離の感覚をイメージしておくといいみたい。この車間距離とブレーキの連鎖反応は、サグ部以外にも「カーブ」とか「トンネル」でも同じなんだって。

ふ〜ん、渋滞原因第1位のサグ部での渋滞要因はブレーキの連鎖反応と車間距離か。でも、これってみんなが意識して走れば渋滞が回避できるってことなのかな。自分のことだけじゃなく、後ろの車、その後ろの車のドライバーのことも意識してちょっとでも渋滞が少なくなればいいですね。

渋滞について学ぼう!まとめ

  • 高速道路では、サグ部で渋滞が多い箇所には「速度低下注意」「この先上り坂」といった標識が設置されていることがあります。この標識を見かけたら速度に注意して運転しましょう。
  • 高速道路では、最低40mの車間距離を取ることが渋滞を起こさないポイント。車間距離確認用の看板などで、車間距離の感覚をイメージしておきましょう。

渋滞時の豆知識

3車線道路で渋滞。どの車線が一番速いんだろう。
答えは一番左の車線。混んでくるとみんな無意識に右の車線が速いと思って追い越し車線へ移るので、結果的に左の車線が速くなるんですって。でも、みんなが左車線の方が速いと思ったら逆の結果になりますね。

「渋滞学」西成教授 プロフィール 東京大学先端科学技術研究センター教授 NPO法人日本国際ムダどり学会会長

東京大学大学院博士課程修了。工学博士。車、人、インターネットなどの流れに生じる「渋滞学」やビジネスマンから家庭の主婦の生活にある無駄を改善する「無駄学」を専門とし、学術的なフィジカルレビューレターズ(世界最高権威の米物理学専門誌)などに論文掲載を多数行っている。その中でも著書の「渋滞学」は講談社科学出版賞と日経BPビズテック図書賞を受賞し、話題となる。現在は、「ストレスや渋滞そして無駄のない社会づくりに貢献したい」という思いのもと執筆活動だけではなく、日本テレビ「世界一受けたい授業」をはじめ、
メディアへの出演や講演活動を行い、一般の人にもわかりやすく伝えている。