トラブル防止!少し早めの寒さ対応 カーメンテナンス

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特集1 車のコンディションを冬期に合わせておきましょう 特集2 雪道走行の強い味方 最新スタッドレスタイヤをご紹介〜都市部向け、スタッドレスタイヤの選び方〜

特集1 車のコンディションを冬期に合わせておきましょう

POINT1 「エンジン冷却水」を確認しましょう

車に付いているラジエーターには、エンジンの温度を一定に保つための冷却水が入っています。これをLLC(ロングライフクーラントの略)と呼びます。冷却水という名前から、水道水等のいわゆる「水」と混同してしまいがちですが、LLCはただの水ではありません。エンジンに使用するため化学液剤がベースで、それにさまざまな添加剤を入れて作られている特殊な液体です。

そしてその特性として凍らない性能=不凍性があります。これは厳寒地で乗る車に使用してもラジエーター内が凍結しないための対策なのです。ただ、このLLCも使っているうちに性能は徐々に落ちてきますので、自動車メーカーでは数年ごとの交換を推奨しています。

また、最新のLLCでは、エンジンを掛けてから適正水温まで温度の上昇が早いものがありますが、車のヒーターは冷却水の熱を利用していますので、水温の温まりが早ければヒーターも早く効くようになるという利点があります。乗り込んだらできるだけ早くヒーターが効いて欲しいと言う方は、このタイプのLLCにされるのもいいでしょう。自動車ディーラーはもちろんのこと、大手のカー用品店などでもLLCの販売と交換は行っています。

最近注目を集めているのが、食品や化粧品にも使用されるプロピレングリコール液をベースにしたLLCです。環境にも優しい液剤なので自動車メーカーでも採用されはじめています。こちらのLLCもその系統で、適正水温まで上がるのが早く、ヒーターの効きがいいという特徴も持っています。※写真はイメージです。

POINT2 カーバッテリーは寒いと弱りやすいのです

ヘッドライトやエアコン、そしてエンジンを動かす各種装置など、車は多くの電気を必要としています。そのため、すべての車はエンジンの力を利用するオルタネーターという発電機を備えています。

オルタネーターで作られた電気はカーバッテリーにも充電されます。このカーバッテリーに蓄電された電気があるので、エンジンを切った状態でもライトを付けたり、オーディオを聞いたり出来るのです。そしてエンジン始動時もカーバッテリーの電気を使用してスターターを回しています。しかし、スマートフォンなどのバッテリーと同様に、カーバッテリーも使っていれば徐々に劣化していきます。とくに寒い時期ではバッテリー内部の化学反応も鈍る傾向になるので、弱り気味になっているカーバッテリーにとっては余計に厳しい環境とも言えるでしょう。

それに最近のバッテリーは高寿命化が進んでいるので、劣化が進んでも「弱ってきた」となかなか感じません。それだけに、カーバッテリーの寿命が来たときは「昨夜、帰宅するまでは問題なかったのに、今朝になったらバッテリーが弱っていてエンジンが掛からない……」という感じで急にダメになってしまいます。

そこで転ばぬ先の杖として早めの交換です。交換サイクルは車の使用状況にもよりますが車検ごととも言われていますので、前回の車検時に交換していないのなら、冬本番に入る前にカーバッテリーの交換を検討しておきましょう。なお、カーバッテリーには車にあったサイズがあるので、購入時は修理工場やカー用品店のスタッフに「車の名前」や「年式」「グレード」を伝えて適切なサイズを用意してもらいましょう。

最近の車はバッテリーが十分な充電レベルのときは発電機の動作を控えてエンジンの負担を軽減=燃費を稼ぐ制御を行っています。しかし、充電と放電を繰り返すのでバッテリーの劣化は早くなります。弱ったバッテリーに冬の寒さは大敵です。エコカーほど定期的なバッテリー交換は必要です。※写真はイメージです。

POINT3 ウィンドーに降りる霜への対策

早朝や夜に車でお出かけというときに困るのがウィンドーに降りた霜。ウィンドー全体が真っ白になっていることもあれば、一部だけ凍っているということもあります。しかし、どちらにしても正常な視界をキープできないので、霜が取れる前に車を発進させることは非常に危険です。

そこで霜への対策を3つ紹介します。

1:ボディカバーを掛ける
霜の原因になる夜露が車に付かないので、霜が降りることはありません。でも、ボディカバーは大きいので脱着が手間ですし、月極駐車場では外したあとに保管する場所を確保するのも大変です。そんなときは霜よけ用にウィンドー部のみを覆うカバーが発売されています。装着もカバー左右の端をドアに挟み込むものなので、1人でも簡単に作業を行えます。
2:霜取りスプレーを事前に吹き付けておく
ガソリンスタンドやカー用品店で販売しているエアゾール式の霜取りスプレーがあります。このスプレーはアルコール系の液剤を使用していますので、吹き付けた液剤が凍ることはありません。吹きかけたあとはワイパーで伸ばせば霜はキレイに落せます。
3:エンジンスターターを装着する
リモコンで始動させるタイプとタイマー式とがあり、どちらも出発の10分ほど前にエンジンをスタートさせます。このときのポイントはヒーターの風向きのセット。フロントウィンドーに向けて風が出るデフロスターにセットしてあると、ウィンドーを内側から暖めるので霜が落としやすくなります。また、車内を暖める効果もあるので、寒さが厳しい冬の朝には非常に効果的な対策と言えるでしょう。
毎日クルマに乗る人にはおすすめです。

ウィンドーの霜は運転中の視界を狭くするので非常に危険です。霜が完全に取れるまでは走り出さないことが重要ですが、朝はなにかと急ぎたいもの。ここでご紹介した霜取りの方法を試してみてください。

エンジンスターターについて 車を降りるときにヒーターの風量を全開にし、風向きをウィンドーデフロスターにセット。そして出発前にエンジンスターターで自動的にエンジンをスタートさせ、車内の温度を高めることで霜を落としやすくします。また車の暖気と室内の暖房も同時に行えるので効率のいい方法でもあります。※写真はイメージです。

特集2 最新スタッドレスタイヤをご紹介〜都市部向け、スタッドレスタイヤの選び方〜

都市部の場合、スタッドレスタイヤに交換してからもほとんどの期間は雪のない道路でしょう。また、高速道路を利用するケースも多いでしょう。そういった使い方ではスタッドレスタイヤの「剛性」が重要になります。スタッドレスタイヤは雪や氷にタイヤ表面の山(ブロック)を食い込ませてグリップさせるので、夏タイヤよりタイヤのブロックが高い作りとなっています。しかし、ブロックが高いとタイヤのよれも大きくなり、雪のない道路では安定感に欠けた印象になります。そこで雪の少ない地域にマッチさせるために、剛性を高めている作りのスタッドレスタイヤがあるのです。雪道でのグリップだけでなく、雪のない道路の運転にも配慮したスタッドレスタイヤは各社特徴があるので、検討される時は商品知識のあるタイヤ専門店やカー用品店で相談した方が、間違いのないチョイスができるでしょう。

ダンロップ WINTER MAXX/ウインターマックス

ダンロップの新作スタッドレスタイヤがウィンターマックス。このタイヤの特徴は新開発の「ナノフィットゴム」を採用することで高いブロック剛性を確保。さらに「MAXXシャープエッジ」という構造により、凍結した路面にもしっかりとブロックのエッジが引っかかるようになっています。これらの作りによって凍った路面でもタイヤが食い付くので、ハンドル操作やブレーキの効きが向上するのです。また、減りにくいゴムのため、従来品と比較して約1.5倍長持ちします。サイズは13〜19インチ。扁平率では35〜80まで各種揃っています。

トーヨータイヤ OBSERVE GARIT GIZ/オブザーブ・ガリットギズ

トーヨータイヤが独自で行った「スタッドレスタイヤに求める性能」というアンケートにて上位に上がったのが、凍った道路と積雪路の両方での走行性能の良さと、都会の降雪時に多いシャーベット状の雪路での走行性能という項目。そこでその声に応えるために開発されたのがこの「オブザーブ・ガリットギズ」です。トレッドコンパウンド(注1)には定評のある従来構造に加えて、新開発の「NEO吸水カーボンニッケル」を追加。これによってアイス性能(注2)をさらに向上させています。サイズは各種あり、135/80R13〜225/45R18まで揃っています。

  • (注1)トレッドコンパウンドとは、ゴムを補強したり、性能を変化させる配合剤のことです。
    または配合の割合などの設計デザインを指します。
  • (注2)アイス性能とは、凍結路面におけるブレーキング性能やコーナリング性能のことです。

ブリヂストン BLIZZAK VRX/ブリザック・ブイアールエックス

ブリヂストンのスタッドレスタイヤ、ブリザックシリーズは北海道や東北で装着率ナンバーワンをキープし続けている実績を持っています。そのブリザックシリーズ史上ダントツ性能を謳うのがこのVRX。ルックスも変わっていて、タイヤの表面を見ると内側と外側でブロックの配置が異なる非対称形状になっていて、これによってさまざまな雪道でもしっかりとした直進安定性を発揮。さらに最新のタイヤらしく転がり抵抗も軽減しているので、従来のスタッドレスタイヤに比べて環境性能が向上。サイズ展開は135/80R12〜275/35R19まで揃っています。

横浜ゴム iceGUARD5/アイスガードファイブ

iceGUARD 5/アイスガード ファイブ

凍結路を安全に走行して、そして止まることを最大の目的としたのがアイスガードファイブです。凍結路と一口で言っても、積雪後の幹線道路によくある凸凹したアイスバーンから、鏡のようなツルツル路面のミラーアイスバーンなど、さまざまな凍り方があるのです。それらの走行データを取り、性能に反映したのがこのタイヤです。さらに都市部のユーザーは装着期間も少ないので同じタイヤを数年使うケースがほとんどです。そこで長期間に渡って安定した性能を維持するゴムを使用しているのも特徴です。サイズは135/80R12〜245/45R19まで揃っています。

※2014年9月現在の情報です。