飯田裕子流!!行楽シーズンに覚えておきたいエコドライビングテクニック

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エコドライブテクニックその1 エコドライブテクニックその2

エコドライブテクニックその1 エコドライブのスタートは正しいドライビング・フォームから

近年、クルマの環境性能を向上させる技術はますます進化しています。しかしクルマの技術がいくら進化しても、それを扱うドライバーが正しい操作をできなければ十分な効果が得られません。そこで、初心者はもちろん、運転に慣れた方にもぜひ一度見直していただきたいファーストステップがドライビングポジションです。たとえばゴルフなどのスポーツでも同じですが、正しい“フォーム”を身に着けることが、より正確なプレイに繋がると思いませんか? これまで我流でシートに座り、アクセルやブレーキを操作していた方もぜひココで、理想的なポジションの見直しをしてみてください。ドライビング・フォームはセーフティドライブにも効果絶大ですが、今回はエコドライブという観点で、紹介させていただきます。

シートに深く腰掛ける

リビングのソファーのようにシートに腰掛け、お尻を前方にズラして座ってませんか?
この状態でペダル操作を長く続けていると腰が疲れ腰痛の原因になることも。
シートに着座したら、お尻(腰)は座面と背もたれの後ろに隙間をつくらないように深く腰掛けます。これが基本の“キ”。

まずは深く腰掛けることがドライビング・フォームのファーストステップ

シートスライド

ブレーキペダルをいっぱいまで踏んだ時に足が伸びきるようではポジションが後ろ過ぎですよ

スムーズかつ正確、そして微妙なアクセルペダル操作を思いどおりに行い、ムダなガソリン消費を抑えましょう。そのためにはペダル操作のしやすい右足の配置が重要です
ポイント1のようにシートに座り、ブレーキペダルを一番奥(床のほう)まで踏み込んだときに膝が少し曲がるようにシートスライドを調整します。かかとが床についた状態でアクセルやブレーキの操作が行いやすくなるはず。
ただし、足のサイズが小さい方はそれでもかかとを床につけることが難しい場合もありますが、それでも操作しやすくなったと感じてもらえるはずですよ。

リクライニングと座面高の調節

正しい姿勢を保つためにはリクライニング(背もたれ)の調整も忘れずに。
リクライニングは背中(肩まで)がシートについた状態で、ハンドルの9時と3時の位置を持ったとき、腕の角度が90度から100度を保てるように調節します。
シート(座面)の高さ調整は「なるべく高く」が基本。理由は遠くも近くもよく見えるようにするためです。ただし、シートを高くしすぎることは、ペダル操作がしにくくなって本末転倒です。ペダル操作がしづらくならない程度に、しかしなるべく高くセットするようにします。もし、メーター類がハンドルの死角になって見えづらくなったら、ハンドルの高さ調節を使って、メーター類がきちんと確認できるように調整してください。
最後にヘッドレストの高さも調節もしておきましょう。自分の頭上とヘッドレストの上部が同じ高さになるのが理想。これは衝突事故などが起きた場合に頸椎捻挫(ムチ打ち)を防ぐためです。

肩がシートについた状態でハンドルを持ったときに肘がこれぐらい曲がるポジションが理想です。最初は少し窮屈に感じるかもしれませんが、慣れればむしろ疲れにくくなりますよ

エコドライブテクニックその2 ちょっとした気配りと心がけが「チリも積もれば的」エコドライブ術

運転中にエコドライブに役立つ操作をたった一度したからと言って、ガソリンスタンドで「シメシメ……」とニヤけることができる、そんなテクニックなんてあるはずないですよね? 例えばご家庭で歯磨きをするとき。歯を磨いているときに水道は出しっぱなしですか? 「つい……」という方、お水をムダに消費することになりますよね。では、使っていないお部屋の電気は? 考え方はコレと同じです。日々の小さな節約がクルマの場合はガソリンの消費を減らし出費を抑え、CO2の排出を減らすことができるワケです。エコノミーとエコロジーを両立させるエコドライブは「一滴のガソリン節約も積もれば家庭も地球も喜ぶ」わけです。ただしこれからご紹介するエコドライブはあくまで目標のようなもの。現実の道路上はたった一台で走っているわけではないですから、くれぐれもエコドライブがエゴドライブにならぬよう、協調性を保ちつつ心がけていただければ幸いです。

発進

最近のほとんどの車は1トン以上の重さがあります。停まっているものを動かすときに大なり小なりの力が必要なのは車に限った話ではありませんが、ココでは停止中の車をどのように動かし始めるかがポイントです。これはイメージが大切。イッキにアクセルを踏み込んで走らせるか、滑り出すようにススーッとスタートさせるか。理想は後者です。AT車の場合、シフトレバーを“D”の位置に入れると多くの車はブレーキを緩めるにしたがってクリープ(クリーピング)で、アクセルを踏まなくても車が動き出すしくみになっています。クリープによってタイヤが動き出したところにそっとアクセルを踏み込んであげる、そして状況に応じて速度を上げていく、というイメージで優しいアクセル操作を行うのがポイントです。
車によってはクリープしないものもありますが、イメージとしては同じ。もちろんMT車でも発進時のアクセル操作イメージは同じです。

走り始めはクリープで動き始めてからジワッとアクセルを乗せていくイメージで

加速と巡航走行

高速道路でも一般道でも、先行車がいなければ目標速度一定で走れるように

優しい発進ができたら、そのまま「やさ〜しく」アクセルを踏み続け、少しずつ速度を上げていくのがお財布にも地球にも優しい……、と思ったらそれは大きな間違い。ダラダラ加速はかえってムダなガソリンを消費します。 スマートな発進のあとはスムーズな加速を心がけ、なるべく早く理想の速度に到達できるのがベスト。その過程ではエンジンの回転数を上げ過ぎないように早めにシフトアップする操作も燃費向上に役立ちます。
例えば目標速度の50km/hに到達したら、そこからは速度のアップ/ダウンがないような微妙なアクセルコントロールが必要になります。さあ、このときこそ最初に説明したドライビング・フォームが役立ちます。かかとを床につけてかかとを支点に足指の付け根の膨らんでいるあたりから指先に神経を集中させて操作を行ってみてください。ちなみに練習をするなら比較的交通環境の安定が見込める高速道路がよいでしょう。90km/hや100km/hで1km/hの変化もないような操作を心がけてみてください。最初のうちは右足のスネのあたりが疲れるかもしれませんが、実際に慣れれば操作性も良くラクに行えるはずです。

先を読む

前述のような一定速度を保つドライビング、街中で可能な限りスピードの加減速の少ない運転を実現するためにも、“先を読む”ことが重要になってきます。
周囲の流れや、また信号の変わるタイミング、登り坂での速度低下などすべて常に交通状況と地形をいち早く見極めることが大事。人間は目から仕入れた情報が脳に伝達され操作に繋がるわけで、場当たりの操作をしないためには周囲を見ることから先を読み、操作に繋げることを心がけることがなにより大切です。

遠くの信号や道路の状況を見て、早め早めの操作がエコドライブに役立ちます

アイドリングストップ

アイドリングストップすべきなのは、駐車場の料金支払いなど。信号でのエンジン停止は危険ですよ

アイドリングストップとは、車の駐停車中にエンジンをかけっぱなしでガソリンを無駄遣いすることを減らすためのもの。最近の車だと自動でアイドリングストップする車も増えています。
一般的に5秒以上停車する場合はエンジンを切ったほうがお得と言われています。これはエンジンを再始動する際に少し多めにガソリンを使うからで、エンジンを切ったほうがお得か、切らない方がお得かの境界となる時間です。ただし、車によってその時間は微妙に異なるため「ちょっと長めに停車しそうだな……」という判断が大事。
車にアイドリングストップ機能がついている場合はおまかせするとして、ついていない場合はどうしたらよいのでしょう? この信号は長く止まりそうだからといってエンジンを切るのは良いのでしょうか? いいえ、それは実は危険なのです。
ではどんな状況でならエンジンを切って止まっているべきなのでしょうか? それは「自分の意思で発進や停止ができる状況であること」が大切です。信号待ちはこれには当てはまりません。例えばカーナビでルート設定を行うとき、待ち合わせや駐車場で料金を支払うときなど、積極的にアイドリングストップすることをおすすめします。